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SHOES MASTER Vol.27 page_202-203
KARHU
BORN in FINLAND
Photo: Kazumasa Takeuchi(STUH)
 

100年の歴史を持つブランドが スニーカーシーンに

“KARHU”(カルフ)が誕生したのは1916年。 フィンランド語で“熊”という意味を持つ名のブランドは、フィンランドの首都ヘルシンキで生まれた。長い歴史を持ちながら、日本ではあまり馴染みがなかったが、いまスニーカーシーンにおける存在感を急速に高めている。本誌でも初のピックアップとなるカルフの魅力に迫る。
Text: Fumihito Kouzu

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KARHU
SYNCHRON CLASSIC
1980年にデビューし、ヨーロッパを中心に1990年代の後半まで人気を誇っていたというシンクロン。ブランド創立100周年を迎えた2016年に、シンクロン クラシックとして復刻された。 最大の特徴は、フィット性を高める独特のレーシングシステム。つま先部分に斜めにかけられ、小指周辺まで届くシューレースは、抜群のフィット感を生むのはもちろん、デザイン上の大きなポイントにもなっている。ソールにはエアクッションが搭載されており、クッション性も高い。昨年末にはアムステルダムのスニーカーブティック、“PATTA”(パッタ)とのコラボレーションモデルがリリースされるなど、世界のスニーカーシーンで注目度が高まっているモデルだ。

上:ポセイドン/ジェットブラック、
下:フォギーデュー/マンゴ
各¥16,800+tax

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SYNCHRON CLASSIC
マルチバン/ジェットブラック
¥16,800+tax

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SYNCHRON CLASSIC
オージー
¥16,800+tax
 
 
logo
 

About KARHU
カルフは1916年、デザインの国、フィンランドの首都ヘルシンキで誕生した。ブランド設立当初は、スキーの板や陸上 競技の槍などを手掛け、その後ランニングスパイクの開発をスタート。1952年のヘルシンキ五輪ではカルフを履いたフィンランドナショナルチームが大活躍し、競技用シューズにおけるリーディングメーカーに。1970年に入り、一早くエアクッション“ミッドソール”を開発。搭載モデルは爆発的にヒットしたという。1980年代には、着地から蹴り出しまでのスムーズな重心移動をサポートするフルクラムテクノロジーを大学と共同開発。多くのランナーから支持を集めた。ブランド100周年を迎えた昨年、アニバーサリーモデルとしてシンクロン クラシックを復刻。パッタやフットパトロールといったスニーカーブティックとのコラボレーションモデルがリリースされるなど、昨今のスニーカーシーンに話題を提供し続けている。 解説:神津文人
 

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1952年に、当時使っていた3本ストライプを、某メーカーに現在の
価値でおよそ1600ユーロほどの金額とウィスキー2本で売却した
という逸話が残っている。
 
Air Cushion
1970年代には一早くエアクッションミッドソール を開発。その
テクノロジーを採用して1976年にリリースされたチャンピオンは、
100万足を売り上げるベストセラーモデルになった。
 

INFORMATION |
シードコーポレーション 054-238-3359
http://japan.karhu.com/

 
 

About KARHU
Shigeyuki Kunii (mita sneakers)
Interview

―ミタスニーカーズでカルフをピックアップした理由を教えて下さい。
2013年にヨーロッパ出張でベルリンを訪れた際に、街行く人が履いているスニーカーが妙に気になりホテルに帰って調べたところ、そのブランドがカルフだと知りました。その後も色々と調べているうちに、今メジャーとなっている世界的なスポーツブランドに影響を与えてきたテクノロジーやブランディングの歴史があり、さらに興味が湧きました。数年後、日本の正規代理店から取り扱いのオファーを頂いたり、本国のプロダクトチームに旧知の友人が在籍していることを知るなど、さまざまな出来事が偶然に重なったのがスタートのきっかけです。

―カルフへのお客さんの反応、評判はいかがですか?
現時点ではレジェンドラインのシンクロン クラシックや海外のキーアカウントのSMUのみを展開し、テスト販売のような意味合いが強いですが、セルスルーも好調です。

―カルフの魅力を教えて下さい。
バックボーンを紐解くと数多くの逸話が存在し、それ故に歴史的な側面に着目されることが多いのは事実ですが、世界中のキーアカウントが今後の動向に注目していたり、世界的なインフルエンサーがプライベートで 着用したりと、現代の人を惹きつける独創的なプロダクトが数多くライン ナップされている点こそ、現在の魅力だと思います。

―2017年、カルフの今後の予想は?
ここ数年、休止していたブランドが再始動することが多いのですが、どうしても瞬間的にフォーカスされるものの、ブランドの柱となるプロダクトが育たず2年目のジンクスで目にする機会が減っていくこともしばしば ……。その点、カルフからは過去のプロダクト以外にも、現在進行形で進化を続けるスポーティンググッズが多く展開されています。その分野で培ったテクノロジーを如何にしてレジェンドラインと融合し、ネオクラシッ クとしての立ち位置を築き上げられるかが今後のキーポイントになるのではないでしょうか。今後も北欧フィンランドならではのエッセンスが注入されたプロダクトが展開され続けるとともに、現在進行形のエレベートを 期待しています。

ミタスニーカーズ
国井栄之

 
mita sneakers
03-3832-8346
http://www.mita-sneakers.co.jp/category/238.html

 

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