Photo : Kazumasa Takeuchi (STUH)
Edit &Text : Shin Kawase

Renewed open
ABC-MART GRAND STAGE IKEBUKURO

11月23日、ABCマートグランドステージ池袋店がリニューアルオープンした。グランドステージとは、日本全国47都道府県に約940店舗あるABCマートの中で14店舗しかないスペシャルストア。圧倒的な面積と品揃え、ハイグレードな内装でスニーカーカルチャーが感じられるような店を目指し展開している。オープン前夜、慌ただしく準備が行われている中、そのカルチャーを体感するため取材を敢行した。

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1階にはジョーダン、エア フォース、ヴェイパーマックスなど、ナイキの最新モデルが勢揃い。
その洗練されたラインナップとカラーバリエーションの多さは圧巻。

メンズ、ウィメンズだけでなくベビー、キッズの主要モデルも揃い、ナイキSBをはじめとするアパレルも充実。
ABCマートグランドステージの中でも最大級の品揃えとなっている。

1階は、内装、什器、ディスプレイに至るまでナイキの協力のもと創り上げられ、まさにグランドステージを象徴するフロアになっていた。

2階のフロアは、ヴァンズ、グラビス、ニューバランス、コンバースなどの人気ブランドが集結。

2階のフロアの奥には、ヴァンズのコーナーがあり、壁一面に並んだシューズの先には、
1976年からブランドを象徴するロゴとして使用されている特大サイズの“OFF THE WALL”のネオンサインが。

特大サイズのネオンサインに圧倒されるが、品揃えと豊富なカラーバリエーションのシューズがベーシックなモデルを中心に充実している。さらにアパレル、バッグ等の小物もあり、まるでヴァンズ旗艦店のような作りになっていた。オールドスクールの原型となった話題のモデル「スタイル36」もあり、ヴァンズファンにはたまらないセレクトになっている。

3階のアディダスフロアへ。アディダス オリジナルスの
スーパースターのポスターとスーパースターがディスプレイ。

3階のフロアは、アディダス オリジナルスのメンズ、ウィメンズのシューズとアパレルだけではなく、
パフォーマンス カテゴリーのアイテムも充実。

アディダス オリジナルスを代表する定番モデルの
スタンスミス、キャンパス、スーパースターなどのベビー、キッズのシューズもある。
家族一緒にコーディネートできるのは嬉しい。

直営店さながらのモデル数、カラーバリエーションに驚く。
フロアの雰囲気もアディダスの世界感が表現されていた。

アパレルは、メンズ、ウィメンズのパフォーマンスとオリジナルスともに充実しているので、
足元から全身すべてアディダスでコーディネートもできる品揃えになっている。

最上階の4階は、ダナーをはじめ、レッド ウイング、ティンバーランドなどのブーツブランドを中心としたフロア。

4階の手前、エスカレーター横の壁にはダナーとティンバーランドの特大パネルが。
両ブランドのアイコンモデル写真がフォトジェニックでいい雰囲気。

4階フロアの一番奥にあるダナー。 “可能な範囲の中で最も優れた靴を作る”というポリシーを掲げ、 1932年にチャールズダナーと5人の靴職人によって米国で誕生したダナー。ウッド調で統一された温もりが感じられるブースは、ダナーのクラフトマンシップが見事に表現されている。

ABCマートグランドステージ池袋店は、圧倒的な面積と品揃えはもちろん、各ブランドの世界感、カルチャーを感じれるショップになっている。ぜひ一度足を運んで体感してほしい。

ABC-MART GRAND STAGE池袋店
東京都豊島区東池袋1-28-7
03-5949-3905
営業時間:12:00~21:00 / 土日祝 11:00~21:00
ABC-MART GRAND STAGE

編集後期
ABCマート グランドステージ池袋店のリニューアルオープンは本当に楽しみだった。なぜなら、ABCマートの野口社長にインタビューした際(本誌9/29発売号で)、グランドステージに対する熱い思いを聞いていたからだ。「グランドステージは、メーカーと協力体制を組み、各ブランドの特色や世界感をインショップ形式で伝えたい。圧倒的な面積と品揃え、ハイグレードな内装でスニーカーカルチャーを感じられるような店を目指す。大阪店に続き、11月には池袋店をリニューアルオープンさせるので期待していて欲しい。SHOES MASTER読者にも満足してもらえると思うので」と直々に伝えられていた。野口社長の言葉通り、 池袋店は見事に生まれ変わり、野口社長の言葉がすべて具現化されていた。
グランドステージについてはもちろん、自身のスニーカーの話からABCマートの未来まで取材した(本誌9/29発売号掲載)、ロングインタビューをウェブスペシャルでも紹介する。

 


The future of ABC-MART
Minoru Noguchi(ABC-MART CEO) Special
Interview

日本全国47都道府県に938店舗(2017年8月現在)、約8,000名のスタッフを率いる日本ナンバーワンのスニーカーメガストア、ABCマート。日本の、いやアジアの老若男女の足元を支える巨大インフラとして、先頭に立ち続けているABCマートの野口 実社長。社長就任から丸10年。ABCマートはどのような未来を描いているのか?個人的なスニーカーの話から今後のビジョンについて語ってもらった。

野口 実(のぐち みのる)
1965年岐阜県生まれ。88年中央大学経済学部卒業後、シャチハタ東京商事を経て、91年、インターナショナル・トレーディング・コーポレーション(現(株)エービーシー・マート)入社。現場での販売、ホーキンス事業部長、2000年に取締役営業本部長、04年常務取締役営業本部長を経て07年より現職。

【 個人的なスニーカー話 】

20歳の時、当時39,000円のニューバランスM1300を
アルバイトしたお金を注ぎ込んで買いました。

ーー学生時代によく履いていたスニーカーを教えてください。
自分のお金で初めてスニーカーを買ったのは、中学3年生の時でコンバースのオールスターでした。大学時代には、コンバースのオールスター(Made in USA)や20歳の時に発売されたニューバランスの“M1300”をよく履いていました。当時39,000円でしたけど、アルバイトしたお金を注ぎ込んで買いました。びっくりしましたね。履いたらフワフワで。今でもよく覚えています。あとは、フランス製のアディダスオリジナルスや、ナイキ インターナショナリスト、ニューバランスの320、両方ともまだアメリカ製でしたね。基本的にスニーカーは、自分の青春時代の名残りがあるのでレザーやナイロンの細身なモデルが大好きですね。僕は結構履き潰していく方なのですが、今でも自分の机の下に当時のスニーカーがありますよ。さすがにM1300は履きすぎて穴が開いてしまったので復刻版を履いていますけど。ヴィンテージものも、箱にしまって保存せずに、ボロボロな状態でも僕は履いてしまう方です。

ーー大学生から現在までの「マイ フェイバリット スニーカー」ベスト3を教えてください。
ナイキのインターナショナリスト、アディダスのローマ、ニューバランスのM1300ですかね、生涯のベスト3足は。

ーー野口社長が考える「スニーカーの魅力」とは、何でしょうか?
スニーカーって洋服よりも、同じものを身に付ける時間が長いじゃないですか。自分の感受性が強かった時代のモデルなどは愛着がありますよね、その靴を見るとその時代がフィードバックしてくる、思い入れとかも。スニーカーってその時の自分が何をしていたかを明確に思い出すツールになりますよね。昔履いていたスニーカーの復刻を見ると、その時代によく聞いたレコードとか音楽と一緒で、自分の感情を過去に引き戻すタイムマシーンみたいに感じますね。

野口社長の机の下に入れてある私物のスニーカー。ナイキ インターナショナリストとニューバランス320は発売された当時のオリジナルモデル。今もたまに履いていると言うから驚きだ。学生時代に購入したニューバランス1300は穴が開いて現在は復刻版を愛用。個人的なスニーカーの話をする野口社長は実に楽しそうで、一人のスニーカーファンとしての顔を垣間見られた瞬間だった。

【 ABCマートに入社した理由 】

ーーなぜABCマートで働くことになったのでしょうか?
30年以上も前ですが、スニーカーや洋服が好きで大学時代にビームスさん(原宿店)でアルバイトをしていました。大学を卒業して一旦文房具の会社に就職したのですが、物を売る仕事だったら好きなもの売った方がいいな、という単純な発想で転職しました。入社後すぐに上野のお店で働きました。

ーー入社当時(27年前)の上野・アメ横の状況を教えてください。
その当時はアメ横自体が流行っているというか、結構、若者のカルチャーが集まっている場所でした。週末は本当にすごい人でしたからね。今と比べものにならない位すごかった。私の感覚では今のアメ横は空いてるな、という感じですよ。上野の1号店が仲通り、ちょうどセンタービルの近くで、上野の本店が中田商店の向かいで、80メートル位しか離れていませんが、商品を取りに行ったりする際、その当時は、人混みを駆け抜けて5分位かかったりしましたから。人にぶつからないように靴の箱を上に上げて走らなければならない、そんな状況でしたね。

【 売れるスニーカー」と「売れないスニーカー 】

ーー長年現場で販売されていて「売れるスニーカー」と「売れないスニーカー」の差はどこにあるとお考えでしょうか?
今は昔と比べてブランド、アイテム数が増えてかなり多様化しています。昔のように1つのモデルに人気が集中することは少なくなっているかもしれないですね。スニーカーってもともとサブカルチャーみたいなところがあるじゃないですか。そしてストリートファッションになっていく。例えば海外を見てみると、新興国が成熟してくると、ストリートファッションが出始めるように感じます。経済成長著しい中で、グッチ、プラダ等スーパーブランドがもてはやされ、経済やマーケットが成熟していくと、カジュアルファッションが台頭していく。スニーカーはあくまで身近なものですので、そういうストリートカルチャーを感じられるモノが売れていくということはあると思います。あと一方でスニーカー好きの方だけじゃない一般的なマーケットもあるので、一般的なマーケットの中ではどうでしょうかね…でも、やっぱりどこまで行っても機能性を感じられるということが重要だと思います。私は、スニーカーは、各メーカーさんの「おもてなしの集大成」みたいなものだと考えています。メーカーさんの「この機能を損なわないように何とかデザインをファッショナブルに仕上げよう」という姿勢がすごく現れているようなモデルというのは、ユーザーはちゃんと見抜いていると思いますね。だからスニーカー、面白いですよね。もちろん、デザイナーやブランドとのコラボレーションモデルというのも売れるんですけど、そういうカルチャーの作り方以外では「機能とファッションの塩梅がいいもの」が「売れるスニーカー」の条件という感じですかね。逆にいうと「売れないスニーカー」は、おもてなし方が足りなくて機能とデザインの塩梅が悪く、ファッションやカルチャーの結び付きが足りないスニーカーと言えますね。

【 インラインモデルとコラボレーションモデルについて 】

ーーインラインモデルとコラボレーションモデルについて
インラインモデルの中でも、メーカーさんがファッションの拠点であるニューヨークやロンドンなどを中心にプロモーションをかけていくモデルがありますよね。そういったモデルはやっぱり魅力があります。日本においてスニーカーは今でも海外文化への憧れという要素もありますから、そういったインラインモデルをうちは多く品揃えしています。コラボレーションモデルについては、他で買えないということですから、そこが強みだと思います。インラインモデルの大きな問題は、色と素材を欧米人好みのデザインカラーに仕上げる傾向があるので、どうしてもカラーリングがビビットになり過ぎたりとかします。日本人の好きなちょっと淡い感じであったり、少しトーンを落としたトーナルなカラーであったり、そういった所がきちんと表現出来ない時に、うちはコラボレーションモデルとしてそこの部分を反映させていますね。やはり大切なのは機能とファッションのバランスなので、日本人だったら日本人に合ってニーズがある色、素材を考えています。ABCマートは韓国や台湾でも展開しているので、アジアのニーズということですかね。韓国のカルチャーとか日本のカルチャーは、アジアのファッションリーダーになりうるので。今は日本より韓国のほうがアジアに対する発信力はやや強いかもしれませんね。

【 売れるショップ、売れないショップ 】

今は物も溢れているし皆さん情報をお持ちなので、
店で買うという体験自体が
素晴らしいものでないとならない。

ーー売れるショップ、売れないショップの差はどこにあるとお考えでしょうか?
やっぱり店長の力は大きいですね。店長で2割の売り上げが上がったり下がったりします。売れる店と売れない店の差は、マーケット全体の中で考えると「商品を売ることに注力する店」よりは「お客さまから選ばれるということ」を意識している店のほうが売れていると思いますね。売りたいじゃなくて、お客さまから選ばれるにはどうしたらいいか、ということを必死で考えて店を作っていかないと売れる店にはなれない。今はお客さまから選ばれるということが一番重要で、売れる店を作ろうが先に立ってしまっては、これからは難しいと思います。やはり品揃えと利便性だけではネットビジネスには勝てないですから。今は物も溢れているし皆さん情報をお持ちなので、店で買うという体験自体が素晴らしいものでないとならない。店で買うという体験にお客さんが満足を感じられること。それを提供出来るか出来ないか、そこの差だと思います。

【 「優秀なショップスタッフ」とは 】

ーー野口社長が考える「優秀なショップスタッフ」とは、どんな人でしょうか?
案外、ガツガツやっている人ばかりが物を売っているわけではないですね。走り手でいうと短距離ランナーよりも長距離ランナー的なスタッフの方が、販売に向いているかもしれません。きちっとお客さんに寄り添っていくような感じでいいんです。今は押しが強くない方がいい。お客さんにさりげないアプローチの中でニーズを汲み取るスタッフが優秀なスタッフですね。今日は赤の靴を探してらっしゃるのか?ランニングシューズを探してらっしゃるのか?犬の散歩のとき履けるものを探してらっしゃるのか?お客さんの持つイメージを会話の中で汲み取れるということが大切だと考えています。
また、うちは販売マニュアルを作っていません。お客さんに失礼のない最低限のマニュアルはありますが、それ以上の接客マニュアルというのは基本ありません。作るとそれが100点で正解になってしまいますが人はマニュアルをもっと超えていけると信じています。その考えのもと、教育はOJT(オンザジョブトレーニング)を中心におこなっています。ファミリー層が多い店もあれば、ヤング層の多い店もあって、各店によってアプローチも全然違いますし、そこは店長も異動しながらいろんなこと学んでいきます。マニュアルがあったほうがサービスの均一化はたやすいのですが、マニュアルを作らない方が臨機応変な対応力がつき、成長していくのです。そこがうちの力になっていると思いますし、本当に現場の力に助けられていますね。

【 ネットショップについて 】

ーーネットショップについての考え方を教えてください。
アメリカだと小売業は最低でも20パーセントぐらいはネットショップの売上比率が必要という感じですよね。アメリカも中国も相当なスピードで成長していますが、両国とも国土が広いという点が大きな要因ともなっている。しかし、日本は生活圏と商業地が比較的近いですよね、アメリカや中国と違って。ですから、ネットはこれからまだまだ成長すると思いますが、リアル店舗の信頼がしっかりあることがネットでも売れていくということに繋がると思っています。リアル店舗での満足度がネットでの販売にも影響していきますし、ネットもお客さま主義じゃなければならない。ネットショップのホームページに利便性の悪いページってあるじゃないですか。わたしたちのネットショップはそれを徹底してなくしていきたいのです。不必要な情報が多かったりすると自分もイラッとしたりしますから。
考え方としてはリアル店舗と同じく「最大限のおもてなしでお客さまのニーズに応える」こと。ユーザー目線でなく使いづらかったり、こちらから言いたい売り言葉ばかり書いてあるというのは違うと思うのです。昔のビデオ戦争のVHSとベータではないですけど、提供側の論理だけでは生き残れない。すべてはお客さんが何を選ぶかということが重要だと思います。お客さんに選ばれる要因というのは、品質や価格だけではないですしね。お客さんから選ばれるネットショップになるために、その辺の気持ち良さの塩梅をうまく実現していきたいと思っています。今は閲覧はパソコンでするけど買うのはスマートフォンを使うケースが増えているので、現在新しいアプリを開発しています。徹底的に利便性を追求した、使い勝手がいいアプリでないとオープンする気はないので、全社をあげて力を注いでいます。今年中に出したかったのですが、来年の2018年の始め位には発表できると思います。現在のアプリは脆弱なので、2018年はIT元年として再スタートしますよ。

【 新店舗オープンで一番大切なこと 】

ーー新店舗をオープンするに当たって一番大切にしていることは何でしょうか?
一番はなんと言ってもMD※(マーチャンダイジング、品揃え)ですね。お客さまのニーズのないMDを組むということは、自分たちの都合でMDを組むということ。それは絶対してはいけないですよね。どんな理由があれ、自己都合のMDで店を作ってはいかんと思っています。そこは妥協しないようにしていますね。店舗は今900店舗以上ありますので、全国には圧倒的な商品数があります。新店舗をオープンするときにはその立地に対してベストなMDの為に、全国どこからでも商品を引っ張ってきて組み上げます。あとは店をオープンする時には、10年間そこでやっていけるかということを考えますね。小売りというのは、卸商社と違ってここが駄目ならここと動いていけないですから、根を生やすべく、その地域のお客さんのニーズを10年間満たしていけるかどうか。ニーズは変化していきますので、MDを変化させ、お客さんを飽きさせないことを一番重要視しています。

※MD 消費者の欲求に適合するような商品を、適正な数量・価格で、適切な時期・場所に供給すること

【 ABCマートグランドステージについて 】

ーー全国14店舗のみ展開している“GRAND STAGE”(グランドステージ)について教えてください。
グランドステージは、圧倒的な面積と品揃え、ハイグレードな内装でスニーカーのカルチャーが感じられるような店を目指しています。各メーカーさんがお客さまに伝えたい世界観、ブランドとしての特色やカルチャーをきちんと表現出来る売り場にすることをテーマとしています。その為、メーカーさんごとのインショップ形式になっています。メーカーさんと協力体制が整っているので各メーカーさんのトップモデルを含めた豊富なラインナップが特徴で、スニーカー好きな方もご満足いただけると思います。また、洗練された大規模で迫力のある売り場を打ち出すことによって、マーケット全体に対して、スニーカーのファッションの中での位置づけを高めていくことに貢献していきたいという思いがあります。グランドステージは、メーカーさんの意図を私たちが代弁し、お客さまに伝えていける場所でありたいと強く思っていますので、常に新鮮でなくてはなりません。現在、順次刷新中ですので、新しく生まれ変わるグランドステージに期待して頂きたいですね。

【 ABCマート スポーツについて 】

ーー秋から新業態“ABCマート スポーツ”をスタートさせていますがそのコンセプトを教えてください。
“ABCマート スポーツ”という業態です。ABCマートは多くのお客さまに指示いただき、その客層、年齢層も広いので、ビジネスシューズからレディースパンプス、キッズなどトータルにご提案しています。新業態のABCマート スポーツは、スニーカーとスポーツアパレルに特化し、売り場の半分をスポーツアパレル、半分がスニーカーという面積の構成比で展開し、アスレジャーファッションをコンセプトに打ち出していきます。ABCマート スポーツは、秋から出店を開始します。こちらも期待していてください。

【 ABCマートの未来 】

ーー2020年、ABCマートはどうなっているでしょうか?
日本ではABCマートグループ全体で1,200店舗を目指しています。韓国もその頃には300店舗近くなってるでしょうし、台湾も40店舗近くになるでしょう。これから日本、アジアのファッションマーケットはますますカジュアル化していくでしょう。そういった中で、アジアをリードしていけるようなスニーカーショップになっていたいですね。社会全体がカジュアル化するという大きな流れ。その中でスニーカーが、これからの大きなマーケットシェアを占めていくと思います。昔、ジーンズが若者から、広い世代に広がったように。そんな流れを作っていける企業になりたいと思っています。

ーー最後に読者へ、ABCマートのここに注目して欲しいというところを教えてください。
スニーカー好きの方にはグランドステージがご満足いただけると思いますが、スニーカーとスポーツアパレルに特化した新業態のABCマート スポーツにもぜひ期待をしていただきたいと思います。

編集後期
特集企画で7 年ぶりにABCマートの野口社長にインタビューをさせてもらいました。約8,000名のスタッフを率いる東証一部上場企業の社長としては想像を絶するプレッシャーとストレスの毎日だと思いますが、7年前と同じ、腰が低く、ソフトな人当たりの野口社長のままでした。本当にスニーカーが大好きで、30年以上前に購入したスニーカーを机の下に置いて今でも履き続けていると聞き、正直驚きました。社長室に置いているのは「家に履いて帰って、奥さんに捨てられたら困るから」と笑った表情がとても印象的でした。インタビュー中の「スニー カーは、各メーカーさんのおもてなしの集大成」という考え方にもとても感銘を受け、インタビュー後もその言葉が頭からずっと離れませんでした。年2回リリースされる「SHOES MASTER」は、我々の「おもてなしの集大成」です。
河瀬 真(PUBLISHER & PRODUCER)

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