Photo : Masataka Nakada(STUH), Kazumasa Takeuchi (STUH), Erina Takahashi
Edit & Text : Shin Kawase

Amazon Kicks
Since 2015
About “To the second stage”
Naoya Fujita(Amazon Kicks)
Interview

セカンドステージへと歩みを進める、
5年目を迎えたアマゾンキックス。

前号で紹介した、アマゾンで実施されている送料無料、最大30日間返品無料という究極のカスタマーファーストが本誌読者に大変な反響を呼んだ。迷ったら何足か買って、サイズ、色が気に入らなければ無料で返品・交換を受け付けるという、スニーカー好きにとって、一昔前には考えられなかった天国のような時代。5年目を迎えたアマゾンキックスは今、セカンドステージへと歩みを進めていた。

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藤田直哉 (Amazon Kicks) / バイヤー
アマゾンファッション シューズストア シューズ統括バイヤー。お客様の求める商品を仕入れるため世界中を飛び回る。学生時代からスノーボード、スケートボードに熱中し、卒業後は、大手セレクトショップに入社。その後、有名スノーボードブランドに転職。9年前にアマゾンに入社。5年前にアマゾンキックスを企画・設立し、現在に至る。

SNEAKER PROFILE
Naoya Fujita(AmazonKicks)
藤田氏のスニーカープロフィールは、小学校6年生の時にスニーカーに興味を持ち、初めて買ったナイキ エア マックス1から始まって、現在600足以上のスニーカーを所有する正真正銘のスニーカーフリーク。しかし、ネイビーを愛し過ぎて、アマゾンキックスを立ち上げてからは、全身ネイビーで統一されたファッションに、スニーカーもネイビー。本人曰く今はネイビーしか買わないし、ネイビーしか履きたくないと語る、かなり偏ったネイビースニーカーマニア。ちなみに生涯のベストスニーカーは?と尋ねたら、ニューバランスのM1500。カラーはやはり、ネイビーだった。
SHOES MASTER編集部

各ブランドにもフィーチャーして
アマゾンキックスならではのコンテンツを
定期的に発信していきたいと考えています。

–––アマゾンキックスの今を教えてください
スタートして5年目ですけど、とにかくずっと好調なんです。4年間ずっと同じこと言ってますけど(笑)。しかし、スタート時から変化したのは、アイテム数も増えていますが、別注、エクスクルーシブ、コラボモデルなどのスペシャルモデルの取り扱いがものすごく増えていることですね。そういった意味では、信頼度なのか、販売力なのか、アマゾンキックスへの優先順位が高くなっている気がしますね。コラボレーションモデルの発売日と同時にアマゾンキックスに投入していただいていることも多いんです。まだまだですけど、ようやくスニーカーショップの仲間入りをさせてもらった感じがあります。

–––ユーザーもアマゾンキックスで買うメリットに気が付き始めたようですね
そうですね。サイズやカラーで迷っても、いくつでも買って頂ける安心感はあると思います。気に入らなければ最長で30日以内であれば無料で返品・交換を受け付けさせてもらっていますので。お客さまのメリットとして、品揃えはもちろんですが、注文から配達のクイックさと試して合わなければ無料で返品可能、というのが一番のアマゾンの強みだと思っています。なので引き続き、シューズ・マスター読者のようなスニーカー好きの方に、スニーカーショップのひとつの選択肢として加えて頂ければうれしいですね。

–––セカンドステージへの展望を教えてください
オンラインスニーカーショップの概念をもうちょっと変えたいと思っています。オフラインショップのように並んで買うとか、並んで抽選で当たる当たらないっていう楽しみもあるかもしれないですけど、その一方で、忙しい方には、もっと手軽に買えるとか、翌日届くというアマゾンの強みをもっと生かしたい。抽選をやるなら、時間と労力を使って並んでもらうんじゃなくて、オンラインなら都心も地方も平等にできると考えています。

–––現在、具体的に動いていることを教えてください
これまでショップごとの取り組みをしてきたので、これからは各ブランドにもフィーチャーしてアマゾンキックスならではのコンテンツを定期的に発信していきたいと考えています。スニーカーを「より良く見せる場所」を作るためにシューズ・マスター編集部に協力してもらうことになっています。夏頃には、各ブランドさんにも協力してもらってアマゾンキックスならではのコンテンツを定期的に発信していきたいと考えています。定期的にやることで、お客さんとブランドさんに定着すれば、色々と面白いことができると思っているので。あと、ニューバランス、コンバース、アシックスさんなどは、問屋さんを介さず、ブランドさんと直接取り扱いを始めているんです。ブランドスタッフと一緒に取り組むことによって売り上げだけじゃなく、各社が持ってる商材の見せ方について今までと違った角度からも話ができるので、新たなリレーションシップができています。ブランド、アマゾンキックス、シューズ・マスターの三つ巴で企画をしながら、アマゾンキックスに今までなかったコンテンツを作るべく、今動いているところです。

–––最後に読者に一言お願いします
スニーカーヘッズに喜んでもらえるようなアイテムを提案したり、作ったりする新しいコンテンツに期待してほしいです。僕はシューズバイヤーとして世界各国を飛び回って、海外で人気があるスニーカーブランドもアマゾンキックスで展開しています。買う目的がなくても気軽にアマゾンキックスに遊びに来てください。リアルショップをふらふら歩いて見る感覚でアマゾンキックスも見てもらえると、結構面白いものが置いてあると思うんで(笑)。

 

Amazon Kicks
for sneaker heads!
To the second stage

 
アマゾンキックスが構想中の
ニューコンテンツにフィットする
ブランドが集結。

アマゾンキックスが構想するセカンドステージのニューコンテンツは、バイヤー藤田氏の個人的な思い入れも含め、リレーションシップがあるブランドを中心に展開するらしい。セレクトされたブランドとアイテムは、編集部がリコメンドしているブランドとアイテムともリンクする。藤田氏のブランドへの思いを聞いた。

ブランド、アマゾンキックス、シューズ・マスターの
三つ巴で企画をしながら、コンテンツを作るべく、
今動いているところです

 

ASICSTIGER
GEL-LYTE III&V

アシックスタイガーは、日本を代表するスポーツブランドの歴史と革新的なテクノロジーを絶妙なバランスで取り入れ、2015年にスタートしました。奇しくも、アマゾンキックスがローンチした2015年とシンクロしていて、個人的にも応援しているブランドのひとつです。特にゲルライトⅢやV は着用率も高く日本ブランドの良さを知ってもらうために海外出張のお供として愛着があります。

EDITOR’S VOICE
編集部では、2015年1月23日にアシックスタイガーが誕生した初日から取材を続けている。2020年のブランドブック発行に向けて2年前から制作をスタートさせ、神戸のアシックス本社アーカイブルームにも潜入取材中。日本が世界に誇るトップブランドをリスペクトし支援する関係にある。

CONVERSE
ALL STAR COUPE

誰もが知っている定番中の定番ブランドであるコンバース。永遠の定番モデルでありながら、シーズンごとに確実にトレンドを取り入れてリリースされるアイテムには新鮮さが融合されていて、他ブランドには真似できない強みがあります。アマゾンキックスとして定番モデルの良さと、トレンドに合わせた今買うべきモデルをうまく表現していきたいです。

EDITOR’S VOICE
編集部では、コンバース アディクト誕生時の2008年から本格的な取材を始めた。オールスターの様々な固定概念をぶち壊し、あらゆる価値観を変えたアディクトは、今や日本が誇る世界の知的財産である。あの衝撃から10年、また新たなオールスターが誕生した。それがオールスター クップだ。

ECCO
ECCO BIOM-C

自社でタナリーを持ち、上質な原皮の確保と熟練した革職人により作られるエコーは、紳士靴のイメージが強いブランドでしたが、エコーアウトドアのモデルを知ってからは良い意味で裏切られた印象です。ラグジュアリーなレザーアッパー、ダイレクトインジェクション製法、北欧デザインが融合した職人技で作り上げられるエコー アウトドアは、スニーカーヘッズにも履いてほしいブランドです。

EDITOR’S VOICE
前号の特集とウェブスペシャルで、デンマーク、オランダ、ポルトガルの3ヵ国を訪ねて本社取材したエコー。編集部が注目するのはニューカテゴリーのエコー アウトドア。エコーは、自前のエコーレザーはもちろん、企画開発から生産まで、そのすべてを自分達の手で完結できる環境と技術、そしてスタイリッシュな感覚を持ち合わせた最強軍団である。

MIZUNO
WAVE CREATION WAVEKNIT&
MIZUNO WAVE PROPHECY 8
ここ数シーズンで非常に勢いを感じるミズノの中でも、ミズノ1906やランバートなど今のトレンドやストリート感を取り入れたラインがグローバル規模でうまくリンクしているように思います。一方で、個人的に注目したいのは、ブランドの技術を結集したミズノウエーブが搭載された最上位モデルで、見た目の未来感と最高の履き心地をファッションに取り入れることが面白いと思います。

EDITOR’S VOICE
昨年2月、KAZOKUプロジェクトを皮切りに取材を続けているミズノ。特筆すべきは、過去の復刻モデルによりスニーカー市場で急速にプレゼンスを高めながらも、アールエイチアールエヌなどパフォーマンスモデルも注目を集め、好セールスを記録していること。今、新ミズノの時代が到来している。

 

Amazon Kicks
2019 SPRING & SUMMER
4Shop & 4Select Shop
Recommend Model

 
Amazon Kicksバイヤーが厳選した
8ショップの10モデル。

日本を代表するスニーカーセレクトショップ4ショップと有名セレクトショップ4ショップが集結。各ショップからアマゾンキックスバイヤー、藤田氏がピックアップした春のリコメンドモデルを紹介。

PUMA
MS247 V2 “Bouncing frog” “mita sneakers”

90年代後半にリリースされたプーマのクッショニングテクノロジーCELLの初代モデルであるヴェノムをミタスニーカーズ別注でリリース。ステルスの名の通りグレーで統一された中にもポイント使いが目を引く仕上がりになっています。

NIKE SPORTSWEAR
AIR FORCE 1 HIGH ’07 1

ナイキの定番モデルであるナイキ エア フォース1 ハイを真紅に仕上げたインパクト大のモデル。ハイに付属するアイコン的なストラップが今のトレンドにマッチしていて、シューレース、ストラップを上までタイアップして履きこなしたい。

NIKE SPORTSWEAR
REACT ELEMENT 55 SE SU19

昨年リリースされてから継続的に人気なリアクト エレメントのシリーズ。ナイキの新テクノロジーであるREACTフォームを搭載したこのトリプルホワイトのモデルは、春夏の気分に合わせてストリートでもリゾートでも頻度の高い一足です。

PUMA
PUMA CALI Wns atmos

1982年にトレーニングシューズとして発表されたモデル、カリフォルニアをベースにイエローが目を引くソールに変更したアトモス別注モデル。プーマが得意とするシンプルなモデルながらソールのカラーがトレンド感あるアクセントとなっています。

CONVERSE
SUEDE ALL STAR WORNOUT OX MOSS

毛足の長いスエード素材と、色褪せたようなカラーによりユーズド感を表現し、生成りのテープやシューレースでこなれた印象が演出されたオールスターのローカットモデル。モスグリーンが今のカラートレンドをうまく表しています。

HOKA ONE ONE
TOR ULTRA LOW WP JP

爆発的な人気のトゥ ウルトラシリーズに待望のローカットがリリース。アッパーには透湿防水素材eVent®が装備され、ソールにはViblam®メガグリップアウトソールでブランドのアイデンティティが表現された、独特のフォルムを纏う完売必須のモデルです。

adidas Originals
adidas Originals for BEAMS / YUNG-1

厚みのあるレトロなスタイルが人気のヤング1。インラインには無い、チャコールグレーのソリッドカラーはビームスの別注モデル。今のトレンドの1つでもあるスモーキーなカラーリングがポイントで、素材の違いよるコントラストが存在感を高めています。

New Balance
CM997H UASP MENS

CM997Hをベースに代表カラーであるグレーを採用し、素材によるトーンの差を表現。ホワイトを効果的に組み合わせた上品な印象のデザインで、きれい目スタイリングにマッチするユナイテッドアローズらしい仕上がりの一足です。

New Balance
U520GRG

定番 U520をベースにグリーンレーベル リラクシング別注モデルが完成。全体をホワイトからライトベージュの優しいトーンでまとめた爽やかなカラーに、ゴールドカラーのNロゴが引き立つ、クラシックで大人レトロに仕上っています。

Reebok CLASSIC
EX CLUB C 85 LACE

1985年にテニス専用のコートシューズとして誕生した定番モデルのクラブCをベースに、シューレースにロゴが印字されているモデルをシップスエクスクルーシブにて展開。ワントーンにまとまったシューズに映える蛍光色のロゴがアクセントになっています。

 

取材を終えて
冒頭にも書いたが、今すでに実施されている、送料無料、最長30日間返品無料というサービスは究極のカスタマーファーストだと思う。迷ったら何足か買って、サイズ、色が気に入らなければ無料で返せるという、スニーカー好きにとって、一昔前には考えられなかった天国のような時代になった。アマゾンキックスの立ち上げから一緒に連載している藤田さんから「これからは各ブランドにもフィーチャーしてアマゾンキックスならではのコンテンツを定期的に発信していきたい、だから編集部にも協力して欲しい」と依頼された。すべてはスニーカーヘッズに喜んでもらえるように、と。断る理由は何もない。スニーカーヘッズのためならば、と微力ながら新しいコンテンツ制作に協力することにした。スニーカーを自分で探す楽しさもあるけれど、信頼するショップからの提案に身を委ねるのも、また違った楽しさがあるだろう。東京で暮らしていると時々麻痺してしまうが、すべての日本人が便利な場所に住んでいて、欲しいスニーカーを気軽に買いに行けるわけではないのだ。スニーカーの買い方は、さらに進化する転換期にある。協力しながら見守りたい。
SHOES MASTER編集部

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