Photo : Masataka Nakada(STUH)
Edit & Text : Shin Kawase(SHOES MASTER & SNEAKER SPEAKER)

SNEAKER SPEAKER Vol.18
Which do you like ASICS or ASICSTIGER?
アシックスの一体何がすごいのか?
~アシックスの真のポテンシャルと
近未来について徹底検証~

18回目のスニーカースピーカーが10月3日の夜、東京・原宿のアシックス原宿フラッグシップで開催された。スニーカースピーカー(以下スニスピ)は、7年前にスタートしたスニーカーについて語り合うスニーカーシンポジウム。今回のお題は「アシックスの一体何がすごいのか?」。日本が世界に誇るブランド、アシックスについて、我々日本人はどれ位知っているだろうか?アシックスは、他ブランドと比べて、何が優れているのか?意外にもスニスピ初登場となったアシックスについて語る夜をレポートした。

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SNEAKER SPEAKER Vol.18
Which do you like ASICS or ASICSTIGER?

出演者
パネリスト : 国井栄之(mita sneakers)
ゲスト : 新井伸吾(BEAMS)、南井正弘(Runners Pulse)
サポート : 立石純一郎(ASICS)、河野健一(ASICSTIGER)
ナビゲーター : 河瀬 真(SHOES MASTER)
DJ : 副島ショーゴ(チャーリー)

Which do you like ASICS or ASICSTIGER?

GEL-KAYANO™ 25 “TRICO” “mita sneakers”
“GEL-KAYANO 25th ANNIVERSARY”
& GEL-KAYANO™ TRAINER “TRICO””mita sneakers”
“GEL-KAYANO 25th ANNIVERSARY”

アシックス初となるスニスピが開催されるキッカケになったのは、ゲルカヤノシリーズの25 周年を記念したプロジェクトにある。初代ゲルカヤノトレーナーと、最新作のゲルカヤノ 25をフィーチャーしたミタスニーカーズとのコラボレートモデルが、同時に発売されたのだ。これは画期的な出来事であり、パフォーマンスモデルとライフスタイルモデルの垣根を超え、スニーカーファンの選択肢が広がったことを意味する。その期待値の高さからか、会場には、高校生から年配の方まで、幅広い年齢層の人達が多数集まった。

左 : ASICS × mita sneakers
GEL-KAYANO™ 25 “TRICO” “mita sneakers” “GEL-KAYANO 25th ANNIVERSARY”
右 : ASICSTIGER × mita sneakers
GEL-KAYANO™ TRAINER “TRICO” “mita sneakers” “GEL-KAYANO 25th ANNIVERSARY”

 

SNEAKER SPEAKER Vol.18
DISCUSSION
About ASICS & ASICSTIGER

スニスピのメンバーに加えて、パフォーマンスモデルとライフスタイルモデルを語る上で適任のゲスト二人が登壇。パフォーマンスについては、日本で一番多くのランニングシューズを履いて試したであろうランニング専門誌ランナーズパルス編集長、南井正弘氏。ライフスタイルについては、セレクトショップの雄、ビームス バイヤーの新井伸吾氏。二人の有識者からアシックスの一体何がすごいのか?が語られ、サポートメンバーとして、このスニスピのためだけに神戸本社から駆け付けたアシックススタッフも参加した。

Shigeyuki Kunii(mita sneakers)
国井栄之(ミタスニーカーズ クリエイティブディレクター)
東京・上野のスニーカーショップ、ミタスニーカーズのクリエイティブディレクター。スポーツブランドからラグジュアリーブランドに至るまで、世界プロジェクトのコラボレーションモデル・別注モデルのデザインはもちろん、国内インラインのディレクションまで手掛けているスニーカー番長。今まで足を通して来たスニーカーの累計足数は5,000足を超え、7年前に今井タカシ(TIMAI)、河瀬 真(SHOES MASTER)と3人でスタートしたスニーカース ピーカーを始め、国内外問わず数々のスニーカーイベントにも出演・登壇。

Masahiro Minai(Runners Pulse)
南井正弘(ランナーズパルス編集長)
「SHOES MASTER」の兄弟誌として2014年に創刊したランニングキア専門誌「Runners Pulse」の編集長。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年間勤務後ライターに転身。「フイナム」「Number Do」「モノマガジン」「日経トレンディネット」「SHOES MASTER」を始めとした雑誌やウェブ媒体を中心に執筆。楽しく走る!がモットーのファンランナーでベストタイムはフルマラソン3時間52分00秒、ハーフマラソン1時間38分55秒。

Shingo Arai(BEAMS)
新井伸吾(ビームス バイヤー)
両親ともにアパレル会社勤務という家庭に生まれ育った影響で小学校2年生からスニーカー、ファッションに目覚める。同時にテニスを始め、高校、大学ともにインターハイ、インカレに出場した実績を持つ。ビームスでは、数々のメーカーとのコラボレーションモデルを担当。シューズマスターの特集「次世代のスニーカーシーンを担う人」の選考を機に数多くのメディアに登場。今まで所有したスニーカーは足数(累計)1,500足を超え、スニーカーだけでなく、ファッションも語れる稀有な存在として注目されている。

Shogo Soezima(Charlie)
DJ副島ショーゴ(チャーリー)
17才でDJを始め18才から都内各クラブでDJプレイをスタートさせる傍ら、渋谷レコードショップのアンダーグラウンドヒップホップバイヤーを勤める。21才で楽曲製作を始めたのと同時期にラップグループAstroのDJとして加入。後にAstroはBMG JAPANと契約。Astroとして、フルアルバム2枚、ミニアルバム2枚、シングル2枚をリリース。現在は、リップスライムPESとのユニット、チャーリーとしても活動し活躍している。

 

SNEAKER SPEAKER Vol.18
DISCUSSION
About ASICS&ASICSTIGER

集まった人だけで内容を共有する会としてトーク内容は公開しないのがスニスピのコンセプトのため詳細は割愛する。南井正弘氏からは「アシックスについては、特筆して秀でてコレという部分はないが、すべてが平均点以上でトータルバランスがどのブランドより優れている」という持論が述べられた。その証として海外のマラソン大会での、アシックスの着用率の高さが挙げられた。練習の時には他ブランドを履く人も多いが大会の時はアシックスを履く。これが何よりアシックスへの信頼度の高さ証明だと。一方、トータルバランスが高いため、3回位(1回6km)走らないとその良さが分かりづらいことが勿体ないという意見も出た。南井正弘氏からアシックスの未来に期待することとして「履いた瞬間に違いが分かるシューズ」を作ってほしいとリクエストされた。そのリクエストに対して、アシックススタッフの立石純一郎氏から「我々は試履きのためにシューズを作っているわけではなく、足のために本当にいいことを突き詰めて作っている。残念ながら、試履きして履いた瞬間に違いが分かるシューズを作るつもりはない」という言葉を聞いて今回のスニスピのテーマである「アシックスの一体何がすごいのか?」の答えが分かった気がした。

Junichiro Tateishi(ASICS)
立石純一郎(アシックス スポーツ工学研究所)
株式会社アシックス スポーツ工学研究所 フットウエア機能研究部 部長。2004年アシックス入社より、よりスポーツ工学研究所にて材料の研究開発に従事しながら、2017年、ポリマーフォームの成形メカニズム研究で博士(工学)の学位を取得。2018年よりスポーツ工学研究所フットウエア機能研究部部長・上級主席研究員となる。6月発売されたゲルカヤノ 25も担当し、近年世界的に注目を集める次世代材料セルロースナノファイバーを用いたFlyteFoam-Lyte開発や高反発弾性材料FlyteFoam-Propelの開発を担当している。

Kenchi Kawano(ASICSTIGER/ASICS)
河野健一(アシックス シニア フットウェアデザイナー)
株式会社アシックス スポーツスタイルフットウェア統括部 デザインチームフットウェアデザイナー。大学時代は、彫刻を専攻(木彫、鉄、ガラス、石)。卒業後、1年間の小学校教諭を経て、2006年にアシックス入社。WALKING / HAGLOFS / OUTDOOR / ONITSUKATIGERのデザイン、一部開発を担当。アシックスタイガーのデザインに2015年1月のリローンチのタイミングから携わる。GEL-LYTE EVO、GEL-LYTE ONE EIGHTY、GEL-PTG、GEL-KAYANO KNIT、GEL-LYTE V SANZE、HYPERGEL LYTE等のデザインを担当している。

 

SNEAKER SPEAKER Vol.18
PRESENT EVENT
Rock-paper-scissors Convention

ディスカッションの後は、プレゼント争奪大じゃんけん大会が行われた。ミタスニーカーズとのコラボレートモデルの他、スペシャルバッグや特製の風呂敷などが提供され、ゲストの南井氏と新井氏のリコメンドモデルのプレゼントも会場を沸かせた。当選者の多くはアシックスの愛好者で、その足元もまたお気に入りのアシックスだった。また、いわゆる競合と呼ばれるブランドのスタッフも数多く見受けられ、スポーツシューズ業界においてもその注目の高さを伺い知ることができた。

大盛況で幕を閉じたスニーカースピーカー。来場者が終了後もずっと談笑し続ける姿にアシックスの明るい未来を感じた。今回のミタスニーカーズとのコラボレートモデルを機に、パフォーマンスモデルとライフスタイルモデルの垣根を超え、アスリートやランナーはもちろん、世界中のスニーカーファンを魅了するブランドであり続け、更なる躍進を期待したい。

 

SNEAKER SPEAKER Vol.18
Which do you like ASICS or ASICSTIGER?
Recommend Product

今回のスニスピで紹介された、出演者それぞれのリコメンドプロダクト。アシックスのパフォーマンスモデルは、ランナーズパルス編集長の南井正弘氏、ライフスタイルのアシックスタイガーは、ビームス バイヤーの新井伸吾氏がそれぞれチョイス。また、サポートゲストのアシックス・立石氏、河野氏が手掛けたミタスニーカーズとのコラボレートモデルも改めて紹介する。

Masahiro Minai (Runners Pulse)
Recommend Product

ASICS
GEL-QUANTUM 360 4

ランナーズパルス編集長・南井正弘氏のイチオシは、オールブラックでスタイリッシュなパフォーマンスモデルのゲルクォンタム 360 4。複数のシューレースホールでお好みに合わせてシューレースの通し位置を変えられるデザインと、ソール周囲にGELユニットを360°配置した成型ミッドソールを搭載したモデル。ランニングはもちろん、普段履きとしても兼用可能なデザインが高評価の理由だそうだ。まさにパフォーマンスとライフスタイルの垣根を超えた一足。

Shingo Arai (BEAMS)
Recommend Product

ASICSTIGER
GEL-DS TRAINER OG

ビームス バイヤーの新井伸吾氏のイチオシは、長距離ランナーのための軽量ランニングシューズとして1995年に発売されたゲルDSトレーナーをベースにしたOGモデル。アッパーパーツは軽量化され、ソールにはGELユニットを搭載。アウターソール前足部には軽量性、屈曲性、グリップ性を確保するデュオソールが採用された一足。90年代を彷彿とさせるデザインとカラーリングが絶妙だと評価が高かったモデルで11月からビームスの店頭でも販売される予定になっている。

Junichiro Tateishi (ASICS) & Shigeyuki Kunii (mita sneakers)
Recommend Product

ASICS × mita sneakers
GEL-KAYANOTM 25 “TRICO” “mita sneakers” “GEL-KAYANO 25th ANNIVERSARY”

ゲルカヤノ 25は、25周年を迎えたゲルカヤノシリーズの最新モデル。アッパーに2層のジャカードメッシュを採用し、より優れた通気性とフィット性を発揮。ミッドソールには反発性に優れた独自開発のスポンジ材FLYTEFORM-PROPELと、クッション性・耐久性に優れ、アシックス史上最軽量のミッドソール素材FLYTEFORM-LYTEを採用。2層構造のミッドソールが、よりなめらかで跳ねるようなライド感を実現してくれる。カラーリングは、アシックスタイガーがリスタートを切った2015年にミタスニーカーズが手がけたゲルライト 3 “TRICO”のコンセプトが踏襲されている。

Kenchi Kawano (ASICSTIGER / ASICS) & Shigeyuki Kunii (mita sneakers)
Recommend Product

ASICSTIGER × mita sneakers
GEL-KAYANOTM TRAINER “TRICO” “mita sneakers” “GEL-KAYANO 25th ANNIVERSARY”

長距離ランニング用の高機能モデルとして25年前(1993)に発売されたゲルカヤノシリーズの初代モデル、ゲルカヤノトレーナー。長期にわたり安定性を維持出来るGELユニットを搭載した成型ミッドソールを採用し、衝撃緩衝性に優れ、圧縮による歪みが非常に小さく、耐久性にも富んだ四半世紀前の名品をベースにしたモデル。日本語の“虜”の意味も持つ”TRICO”は、ミタスニーカーズがアシックススポーツスタイル、オニツカタイガー、アシックスタイガー、アシックスとすべてのカテゴリーでコラボレーションを行い、その魅力を総称してネーミングした。

INFORMATION
ASICS HARAJUKU FLAGSHIP
東京都渋谷区神宮前1-5-8
アシックス原宿フラッグシップ1F
03-6804-5263

アシックス(アシックスジャパンお客様相談室) 
0120-068-806

アシックス オフィシャルウェブサイト
www.asics.com

アシックスタイガー オフィシャルウェブサイト
www.asicstiger.com

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