Photo : Masataka Nakada (STUH)
Edit & Text : Hirohito Iso

The future can be realized.
Talked about ADIDAS 4D at atmos JAM vol.7
~未来はカタチにできる~

アディダスには、“FUTURECRAFT”(フューチャークラフト)と名付けられるプロジェクトがある。100%リサイクルを目指して開発され、先日プロトタイプが発表されたばかりの“FUTURECRAFT.LOOP”(フューチャークラフト ループ)など、商品化前の未来へ向けた実験的なプロダクトに付けられる名称だ。ほんの数年前までは、そのフューチャークラフトの名がつけられていた“ADIDAS 4D”は、限定数でのリリースを経て、遂に量産化(大量生産ではないが)され、“ALPHAEDGE 4D” (アルファエッジ フォーディー)として本格的に市場に投入された。
発売日を翌日に控えたこの日、こちらも4月にオープンしたばかりで、新しいカタチのスニーカーブティックを具現化したアトモス千駄ヶ谷に於いて、第7回目となるトークイベント、アトモスジャムが開催、「未来をカタチに」する“ADIDAS 4D”について語り合った。

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登壇者
榎本一生 (SHOES MASTER編集長)
三井麻央 (adidasグローバル契約モデル)
澤田安彦 (JSR株式会社Carbon事業推進部部長)
本明秀文 (atmos代表)
小島奉文 (atmosディレクター)

司会
今井タカシ(atmos初代店長)

 

The future can be realized.

会場となったアトモス千駄ヶ谷の1階では、デジタルを駆使したインスタレーションが店内を彩り、トークテーマである「未来はカタチにできる。」を見事に表現していた。次世代の3Dプリンティング技術を用いたADIDAS 4Dは、その製造工程やスピード、デザインに於いて新たな可能性をもたらすモノであり、だからこそ、その発売を目前にしてのトークセッションは大いに注目されていた。会場には、抽選で選ばれたラッキーな50名のオーディエンスが集合、真剣な眼差しで登壇者たちを見つめている。ブランド、ショップ、カスタマーがともに未来をみつめた瞬間となった。

司会
今井タカシ (atmos初代店長)

 

First impression

ひと目でそれとわかる特徴的なミッドソールを持つADIDAS 4D。トークセッションはまず、その見た目の印象からスタートした。本誌編集長の榎本は、「ファーストインプレッションはめちゃめちゃイイ。“未来はカタチにできる”その通りに、見た瞬間に心がワクワクするような、夢のある見た目です」と言い、足入れした印象をこう続ける。「手に持った瞬間は少し重たい印象がありますが、実際に走ってみると“軽やか”で重さを感じないし、クッションも沈み過ぎず、硬過ぎず、丁度良いですね。お世辞抜きで“良いシューズ”です」と。

続けてアトモスの小島氏は「ALPHAEDGE 4Dはプライムニットアッパーで、ZX 4Dと比べると軽く、履きやすいを兼ね備えている印象です。ボクは週の半分はウォーキングしながら出社するので、オン・オフ兼用にしたい。スタイリッシュなデザインだとそのまま履いていられるし、このシューズはそのバランスが良いですね」と、その印象を語っていた。

また、女性唯一の登壇者であるモデルの三井麻央さんは、自身シューズ選びのときは男性目線になってしまうと断りを入れつつ、「ソールを見たときにすごくカッコいいって思いました。ワンピースのようなカジュアルにも合わせやすいデザインで、女性も好きだと思います。未来を感じる、モテスニーカーですね」とそれぞれが好印象。革新的なテクノロジーだけでなく、そのルックスも高い評価だったのが印象的だった。

 

To the future

「未来はカタチにできる。」をテーマに開催された今回のアトモスジャム。当然、最後はADIDAS 4Dの未来へ話は向かう。過去20年以上にわたってシューズを販売し続けてきたアトモス代表の本明氏は、カスタマイズの方向よりも限定などプレミアムな価値が出せるアイテムの登場を期待しつつ、プロダクトに関してもコメントした。「今のトレンドとしてニット素材のアッパーが多く、ラストを変化させるだけでは個性が出しにくい。ミッドソール、アウトソールにデザインや機能で変化を持たせた方が、個性が出やすいと思う。だから(今後は)どういうソールになっていくのか。アディダスが変わったソールを、履きやすく、わかりやすくしていくか。あとは安く。アディダスさんお願いします(笑)」と。

まだ現在、「街で履いている人も見ないので、“オオッ”てなると思います(小島氏)」というADIDAS 4D。この次世代3Dプリンティング技術は、そのクッション性や通気性などから、現在ではアメリカンフットボールのヘルメットの内装材に採用されるなど広がりを見せているという。アディダスのラインナップにおいても、今後さらなる広がりを見せていくのが確実というなか、次なるアイテムの登場を早くも期待せずにはいられない。

榎本一生 (SHOES MASTER編集長)
1976年生まれ。フリーランスのエディター、ライター。シューズ・マスター編集長、ランナーズパルス副編集長、フイナム ランニング クラブ♡部長。

三井麻央 (adidasグローバル契約モデル)
1990年生まれ。adidasグローバル契約モデル。雑誌、ウエブ、コマーシャル、ショー等で活躍する傍ら、ランニングなどスポーツをこよなく愛する。

澤田安彦 (JSR株式会社Carbon事業推進部部長)
1967年生まれ。1991年、日本合成ゴム株式会社(現JSR株式会社)入社。2017年にアディダス社とのパートナーシップを発表したCarbon社の日本総代理店である同社にて、ディレクションを担当。

本明秀文 (atmos代表)
1968年生まれ。1996年に原宿に「チャプター」をオープン。1997年、テクストトレーディングカンパニー設立。2000年、「アトモス」をオープン。

小島奉文 (atmosディレクター)
1981年生まれ。2000年、テクストトレーディング入社。現在は「アトモス」のディレクターとして同ショップの運営統括やバイイングを手掛ける。

INFORMATION
ALPHAEDGE 4D
https://shop.adidas.jp/4d/products/

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