Photo : Masataka Nakada & Tomo Morimizu (STUH)
Interviewer & Edit & Text : Shin Kawase
Product Text : Hirohito Iso


Urban lifestyle shoes proposed
by an outdoor brand
Columbia 2023 S/S
Footwear Selection

ウェブスペシャル初登場となるコロンビアのフットウェア。コロンビアは、1938年に米国オレゴン州ポートランドで誕生した老舗アウトドアブランド。長年培われたノウハウから生み出される高品質なアウトドアウェアは、世代を超えて世界中で愛され、近年ではフットウェアにも注力し支持を集めている。今回紹介するのは、アウトドアブランドが提案するアーバンライフスタイルシューズ。それは米国オレゴン州ではなく日本・東京で企画されているという。都内のオフィスでMD(商品企画スタッフ)を取材した。

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Footwear of Columbia
Tomonori Araki / Yusuke Hidaka
(Columbia Sportswear Japan)
Interview

新木知範・日高勇輔 / フットウェア マーチャンダイザー

フットウェアについて

–––現在、展開しているフットウェアについて教えてください
コロンビアスポーツウェアはブランド名の通りアパレルのイメージが強く、実際に売上としても大部分を占めています。ですが、成長率という点ではフットウェア部門が非常に伸びていて、今やフットウェアがコロンビアスポーツウェア全体に占める割合は25パーセントに及び、他部門を牽引する存在です。海外諸国では北米、南米、EU圏、アジア圏、中東と、ほぼ全世界と言っても過言ではないほどのマーケットで成長しています。その中でも日本のマーケットは、本国から特別な存在、トレンドセッターとしてのポジンションに捉えられています。過去にはアトモスさんとのフットウェアの共同プロジェクトや、ブランド全体のカテゴリーにアプローチする企画など、ジャパン独自のコントロールでやっているものもあります。

–––いつから日本企画を展開しているのですか?
コロンビアスポーツウェアジャパンは昨年で設立25年を迎え、日本のオリジナル企画は20年目になります。近年の日本マーケットではフットウェアの伸びが顕著ですね。

–––新木さんが考える他ブランドにはない「コロンビアのプロダクトの魅力」とは何でしょうか?
価格帯と満足度のバランスですね。創業がファミリービジネスだったということもあり、コロンビアには「良い商品を適正な価格で提供したい」という精神があります。親の代だけでなく、その子供たちまでコロンビア製品を手にすることができるプロダクト設計を目指して、品質はもちろん、価格帯もファミリー層に合った設定でなくてはならない。その精神は今でもコロンビア全体で受け継がれています。その企業努力が認められた結果として、購入者にリピーターが多いのではないかと感じています。

–––新木さんがプロダクトを企画する上で一番大切していることは何ですか?
やはり満足度に尽きます。主催するイベントや実際に自分たちがアウトドアをする場面で、コロンビアの製品を身に着けて楽しんでいるお客様を目にするとパワーをもらえます。また、お客様からいただいたフィードバックを基に商品のネーミングや機能面の改良など、日本独自の企画に繋がることも多いんですよ。すべての商品にコロンビアならではのテクノロジーがあり、それがアウトドアファンの心を掴み、語り継がれ、結果として満足度に繋がっていると思います。

–––新木さんが想う「良いデザイン」「理想的なデザイン」とは、どんなデザインですか?
機能が兼ね備わったデザイン、機能美は意識していますね。トレンド性も大事ですが、話題性やヒット商品が生み出される側面を考えても機能が備わっていることは必須条件だと思います。ただ、100パーセント満足いく「理想的なデザイン」には、なかなか到達できないことが多いです。

–––コロンビアのフットウェアをどんな人に履いて欲しいですか?
「全ての方々にアウトドアを開放する」これは社訓と言いますか、本国でも提唱し続けられている理念です。カテゴリーによっては対象を絞られる場合もありますが、特定のコミュニティだけではなく、老若男女問わず幅広く提案できたらいいなと思っています。フットウェアはギアとしても位置付けられているので、アウトドアフィールドにおける1つの道具としてニーズに合わせて履いていただければと思います。

About
Columbia 2023 S/S
Footwear Selection

EASTSIDE TRAINER™

–––イーストサイドトレーナーの特徴を教えてください
イーストサイドトレーナーは、ベーシックでありながら、オムニシールドという撥油や汚れに強い撥水機能が備わっています。そして、カラーバリエーションが7色あるのも特徴です。通常のカラーリングは、ブランド発祥のオレゴン州ポートランドのイメージなどからインスパイアされたものが多いですが、今回は日本のトレンドを意識して揃えました。またモデル名の「イーストサイド」は、欧米での日本の表現「ファーイースト」から名付けました。

–––どんな場所で履くのがベストでしょうか?
オムニシールドなので汚れにくいという特徴から、どんな場所でも対応できると思います。特に土の公園や、外での食事、野外イベントなどでも汚れを気にせず安心して履いていただけます。また、このようなレトロランニング系のシューズには、長時間履くと疲れやすいというデメリットがあるので、他ブランドのモデルを分析し、ユーザーのレビュー投稿なども参考にして、履き心地にこだわりました。いわゆるレトロランニングのソールはダイカットが薄めのものが多いんですが、ミッドソールを柔らか過ぎず、硬過ぎず、厚みと硬さのバランスで疲れを感じにくい設計にしています。そこも他ブランドとの違いを感じて、長時間履いてほしいと思っています。

–––イーストサイドトレーナーをどんな人に履いて欲しいですか?
コロンビアを知らなかった方にぜひ手に取っていただきたいですね。もちろん、コロンビアファンの方にも、コロンビアが提案する街履き用のスニーカーとして試していただきたいです。汚れに強いオムニシールドというコロンビアのテクノロジーの利便性を通して、新しい方々とコミュニケーションできればと思います。悪天候にも対応し、街でもがんがん歩けるシューズです。カラーリングも豊富で、ブラックならジャケットスタイルに合わせることもできます。クッション性などの機能面も充実していて、価格帯を含め満足していただけるのではないかと思います。どんな方々にどういった用途で使っていただけるのか、私たちも楽しみにしています。

EASTSIDE TRAINER™ (7color)
¥10,450

 

SNOWBALL VENT™ SLIP

–––スノーボールベント スリップの特徴を教えてください
高温多湿な日本の夏でも快適に履ける策を模索する中で生まれた「スノーボール」という、かき氷から発想を得たコンセプトのスニーカーです。デザインはシンプルに、カラーはヴィヴィッドでポップな原色系でまとめました。

SNOWBALL VENT™ SLIP (6color)
¥8,250

Drain System(ドレインシステム)という機能を採用し、ウォータースポーツをはじめ、様々なシーンの水回りで楽しめるとても軽量なスニーカーです。水が強制的に排出されることで滞留せず、濡れてもすぐに乾き、インソールも透けるレベルの素材なので素足で履くのもお薦めです。足から涼しさを感じていただけると思います。

–––どんな場所で履くのがベストでしょうか?
街履きはもちろんですが、キャンプや川、ビーチなど、どこでも対応できると思います。サンダルではなく、かかとのラバーがしっかり備わっているので、車の運転も問題ないです。何度もサンプルを作り直した結果、ラバーとEVAの絶妙なバランスが取れて非常に軽量に仕上がりました。試行錯誤してようやく商品化に漕ぎ着けたスニーカーです。今までこういう提案がなかなかできなかったので、新しい提案としてコロンビアをすでに知っている方にぜひともお薦めしたいですね。

–––イーストサイドトレーナーとスノーボールベント スリップはどこで購入できますか?(EC以外)
全国に50店舗ほどある直営店の全店舗で取り扱う予定です。東京では原宿のキャットストリートや渋谷の店舗が一番分かりやすいと思います。弊社のオンラインショップでももちろん購入は可能ですが、これを機にぜひ店舗にお立ち寄りください。

今後について

–––コロンビアのフットウェア全体としての今後の展開を教えてください
コロンビアのフットウェアは、ウインターブーツ系に人気があって、お陰様でこの秋冬も在庫がほぼ無くなるほどヒットしましたが、「さらに良くなった」と言っていただけるよう、来季の開発に注力したいと思っています。また、今回のような夏場のスニーカーを浸透させることによって、一年中コロンビアのフットウェアを楽しんでいただけるようにしたいと考えています。

–––最後に『SHOES MASTER』読者、スニーカーファンにメッセージをお願いします
コロンビアをご存知の方は多いかもしれませんが、おそらくフットウェアのイメージはないと思います。今後はアウトドアブランドならではの切り口で、コロンビアのフットウェアを発信していきたいと思っています。これを機に手に取っていただければ嬉しいです。

 

Columbia 2023 S/S
Footwear Selection

EASTSIDE TRAINER™

日本企画として誕生し、今シーズンより新たにラインナップに加わった「イーストサイドトレイナー」。コロンビア独自の撥水、防汚機能のオムニシールドを搭載することで、シューズの汚れを気にせずにアクティブに履けるのが魅力。また、今作はカラーリングにもこだわり、日本独自の文化からインスパイアされた配色を採用。写真のモデルは、東京に代表される都市のビル群をソースにしたグレーのモデル。他に、伝統染色技法の藍染や“日出ずる国”日本の朝日、富士山の夕焼けをグラデーションカラーに落とし込んだモデルを用意。ベーシックな黒や白、ベージュと合わせて全7カラーで展開する。10,450円

EASTSIDE TRAINER™
Cool Grey

EASTSIDE TRAINER™
White

EASTSIDE TRAINER™
Ancient Fossil

EASTSIDE TRAINER™
Mountain

EASTSIDE TRAINER™
Blue Dusk

EASTSIDE TRAINER™
Solar

EASTSIDE TRAINER™
Black

 

SNOWBALL VENT™ SLIP

春夏シーズンにぴったりなメッシュアッパーに、ボトムユニットには目立たないように通気孔を配置。さらに、インソールやミッドソール内部にも空気が抜けやすく乾きやすい工夫が施されるなど、気温が高くなる季節を快適に過ごせる機能が詰まったスリップオンタイプのシューズ。軽快な履き心地と、かき氷を意識した涼し気なカラーリングも◎。8,250円

SNOWBALL VENT™ SLIP (6color)

 

THRIVE™ REVIVE

高いクッション性とそれを長時間キープする耐久性を併せ持った、テックライト プラッシュと呼ばれるコロンビアで最も優れたミッドソールテクノロジーを搭載したスライドタイプのサンダル。アウトソールは独自のコンパウンドとラグ配置で、ウエットな環境でもしっかりグリップするなど、一見するとシンプルなサンダルだが実は機能が詰まった逸品。3色展開。6,930円

THRIVE™ REVIVE (3color)

 

HAWTHORNE™ RAIN

HAWTHORNE™ RAIN LO III WATERPROOF (757 Sunnyside)
¥10,450

HAWTHORNE™ RAIN III WATERPROOF (475 Yacht)
¥11,550

HAWTHORNE™ RAIN SLIP III WATERPROOF (286 Elk)
¥9,900

ミッド、ロー、スリップオンと、スタイルに合わせて選べるシンプルなデザインと、豊富なカラーバリエーションを展開するホーソンシリーズ。こう見えて、独自の防水透湿機能であるオムニテックを採用した防水シューズなので、雨の日も安心。今季は、淡く優しい雰囲気のイエロー、ブルー、ブラウンをベースにした3色を新たに追加。

 

CHADWICK™

CHADWICK™ CAFE SUNNY DRY (409 Blue Macaw)
¥12,100

CHADWICK™ CAFE (083 Cloud Grey)
¥13,750

CHADWICK™ LITE (664 Red Jasper)
¥9,340

人気の「チャドウィック」シリーズは、今季3つのバリエーションで展開。アッパーに上質なレザーやスエードを使用し、高級感あるオーセンティックなアイテムに仕上げた「チャドウィック カフェ」(左)、天日干し加工を施したナチュラルな風合いのリネンコットン素材“サニードライ”を採用したサステナブルな「チャドウィック カフェ サニードライ」(中)、そして、足になじみやすく通気性に優れたニット素材を採用した「チャドウィックライト」(右)が登場。それぞれインソールにオーソライトを使用し、ミッドソールにはクッション性を持たせ、さらに歩きやすさをアップさせるためにラウンド形状にするなど、履き心地にもこだわったスライドシューズに仕上がっている。

About Columbia
1938年、アメリカ・オレゴン州ポートランドで誕生したアウトドアブランド。同州を流れるコロンビアリバーが社名の由来となっている。ブランド生みの親であるガート・ボイルのセリフ「It’s perfect. Now make it better」をモットーに、アウトドアを快適に過ごす多くの自社テクノロジーを開発し、シューズやアパレルなど様々なアイテムを展開しながら進化を続けている。

INFORMATION
コロンビアスポーツウェアジャパン
0120-193-803
www.columbiasports.co.jp/

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