ドイツ #4
今回のドイツツアーの目的のひとつは、プーマ本社に眠る過去のスニーカーアーカイブを取材すること。
キーマンはこの人。
ヘルムート・フィッシャーさん。御年60歳。プーマ現役社員のなかではもっとも長い34年の勤続年数を誇る、まさにプーマの生き字引的存在。
ヘルムートさんが管理しているスニーカー保管庫には……
名品や珍品などお宝の数々がぎっしり!!!!
すべてあわせると5000足以上はあるとのこと。そのなかから特に気になるものを数十足厳選し、撮影させてもらいました。
ヘルムートさんいわく、プーマヴィレッジの一角に、プーマの歴代の名作を展示するミュージアムを作る構想があるそう。現在はその準備中で、向こう5年以内の完成を目指しているとか。ミュージアムが完成したあかつきには、ぜひまた取材させてください。
翌日はヘルムートさんの案内でヘルツォーゲンアウラッハの街を散策。
抜けるような青空に、ヨーロッパらしい美しい街並みがよく映える。
ヘルムートさんはヘルツォーゲンアウラッハ生まれのヘルツォーゲンアウラッハ育ち。説明にも熱が入る。
そしてこちらがダスラー兄弟の分断の象徴と言われるアウラッハ川。
もともとはふたりで手を取り合ってダスラー兄弟商会社を立ち上げたものの、後に袂を分かち、兄ルドルフがプーマを、弟アドルフがアディダスを立ち上げたことは有名な話。昔はこのアウラッハ川を挟んで右岸にプーマ、左岸にアディダスがあったそう(そのあたりの歴史的事情は『アディダスVSプーマ もうひとつの代理戦争』[ランダムハウス講談社文庫]に詳しい)。
ともあれ、今や世界的大企業に成長したふたつのスポーツブランドが、このようなのどかで小さな街から生まれたというのは、なんだか不思議な感じがしますね。