2023 | 10.25 | Wed | 08:30

About PUMA × SORAYAMA Hajime Sorayama Interview

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SHOES MASTER Vol.40 136_page
SHOES MASTER Web SPECIAL
Photo: Soma Doi(STUH)
 

本誌秋冬号とウェブスペシャルで掲載した
アーティスト・空山 基氏のインタビューを
NEWSでも紹介する。

 
About PUMA × SORAYAMA
Hajime Sorayama
Interview

 

空山 基 / アーティスト

 

–––空山さんが考える「プーマの魅力」とは何でしょうか?
ブラックパワー・サリュートって知ってるでしょ? 1968年のメキシコオリンピックで、200mで優勝したトミー・スミスと銅メダルだったジョン・カーロスが、表彰台でシューズを脱いで拳を突き上げて黒人差別に抵抗するポーズをしたやつ。あれはプーマのシューズを履いていた選手だったんだよ。その当時、プーマの新しいスパイクで好記録が連発していて、でもオリンピックはそのシューズの使用をまともな説明もなく禁止したらしい。プーマも黒人選手もそういうずる賢くて、汚い連中と一緒に戦ったってことだね。昔の話だけど、古い人間にはそういう話が刺さるんだよ。

 

Black Power Salute

日本財団ジャーナル
https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2020/49724
 

–––空山さんの「マイ フェイバリット プーマ」を教えてください
その時に禁止されたサクラメント・ブラッシュっていうトラックスパイクだね。このシューズで出した世界記録は全部取り消しされたらしい。スパイクが危険だって理由で禁止にされたらしいけど、成績には関係ないだろって。「魔女狩り」だよね。
 

Puma Sacramento
 

–––プーマとコラボレーションを終えて、今の感想を教えてください
なかなかむずかしい部分もあって、時間がかかったけど、最終的にはいいものができたと思います。どんな作品、アイテムであれ他の人とクリエイティブな目線を合わせるのは簡単じゃないんです。
 
–––コラボレーションモデルの特徴を教えてください
私なりのプーマをロボットで描いたので、それがメインです。基本的なデザインはプーマのチームが担当しました。
 

–––完成したプロダクトについて感想を教えてください
もうちょっとスポーツにこだわりたかったけど、これはこれでとても満足しています。
 
–––コラボレーションモデルをどんな人に履いて欲しいですか?
すべての人ですね。あと強いて言うなら喧嘩に行く時は必ずこのシューズを履いて拳を挙げていってください(笑)。
 

PUMA 75th Anniversary
PUMA Clyde 50th Anniversary
PUMA × SORAYAMA
 

–––最後に読者、スニーカーファンにメッセージをお願いします
いざという時の勝負スニーカーにして欲しい。老若男女問わず、だれもが正々堂々と履けるスニーカーだと思うよ。
 

Hajime Sorayama
空山 基 (そらやま はじめ)
1947年、愛媛県生まれ。大学卒業後、美術を学ぶために中央美術学園に入学。卒業後、広告代理店に就職。1970年代初めにフリーランスのイラストレーターとして独立。驚異的な写実力を武器に、人体と機械の美を追求した作品を数々発表。エロティックかつメタリックな質感と造形で女性を描いた「セクシーロボット」シリーズが世界的に高く評価され、1999年にはソニーが開発したペットロボット「AIBO」のコンセプトデザインを担当。グッドデザイン賞グランプリ、メディア芸術祭グランプリを受賞。2001年には世界を代表するロックバンド、エアロスミスのアルバムジャケットを手掛けるなどアーティスト、クリエイターからの支持も高い。
http://sorayama.jp/

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