2023 | 10.16 | Mon | 08:25

adidas con by atmos at Harajuku Part2

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10月14日(土)、15日(日)にJR原宿駅前の
イベント会場にて2日間開催された
アディダス コン バイ アトモスのパート2。
 

パート2は、
本誌最新号とウェブスペシャルで特集した
アトモスのメンズ シニアディレクター、小島奉文氏と
下北沢のヴィンテージスニーカーショップ、
ソーマのオーナー、徳永勝文氏のインタビュー記事を
改めて紹介する。(インタビュー取材:2023年8月)
 

Photo courtesy: adidas Japan K.K.
 

 
About
adidas Originals
SAMBA、GAZELLE、SUPERSTAR
Hirofumi Kojima (atmos)
Interview
 

小島 奉文 / フットロッカー アトモスジャパン合同会社 メンズ シニアディレクター
 

–––今、スニーカー市場におけるアディダス オリジナルスの状況を教えてください
昨年3月にリリースしたアディマティックは引き続き、盛り上がりをみせていましたが、一方でやはり、サンバやガゼルなどを代表とするテラス系の人気が圧倒的です。真上から見るとトウ部分(つま先)がTに見えることから、T-TOE(ティートウ)ってアディダス社内用語で呼んでいるので、僕らも自然とそう呼んでいますけど。こういうベーシックなトレーニングシューズモデルってアディダスが得意とするカテゴリーなので、このカテゴリーは現在、アディダスの一強となっています。

–––サンバについて教えてください
サンバは、サンバOGという名前で復活した白黒と黒白のガムソールが、昨年10月のFIFAワールドカップのタイミングでリリースされて、そこで一気にボンって跳ねました。もちろんその以前からジワジワと火は点いてはいたんですけど、アトモスでも本当に一瞬で売り切れました。その後もすごくよく売れましたが、今年の6月まではほとんど入荷がなかったんです。その後もたまに入荷すればすぐに売り切れる感じで。それでようやく7月、8月から店頭に並び出したんですが、やはり市場にまったく無かったので、好調に売れていますね。また東南アジアを中心とした外国人にも人気があるので、今のアトモスの店頭フェイスはサンバを中心としたテラス系のシューズで構成されています。昨年までは、スーパースター、スタンスミス、キャンパス、フォーラムなどのコート系スニーカー中心だったんですが。アディダスジャパンに聞いても、サンバがこんなに話題になり注目されたのは、初めてなんじゃないかと。しかも、ブランド側が仕掛けて作り出したトレンドではなく、コンシューマーとストリートから自然発生して、世界中を巻き込んだということが特筆すべき所ですね。メーカー側も意図してなかったという。でもそういう方が根付きやすいし、あっという間に広がりますし面白いですよね。今の若い次世代アディダスのファーストシューズがサンバという人がすごく多いそうですし、新たな定番になり鉄板のモデルだそうです。だから我々もアディダスジャパンと協力して大事に売っていきたいですし、大切に育てていけば、10年後、30年後、50年後にはスーパースター、スタンスミスなどと肩を並べる新しいアイコンになっている可能性、ポテンシャルは持っていると思います。なぜなら今の若者たちが作り出した新たなトレンドですので、僕ら世代が憧れたOGとはまたちょっと違いますしね。

–––ガゼルの状況は?
若い世代にはガゼルという名前で完全に浸透しているんですけど、僕ら世代はガゼルじゃなくて「ガッツレー」と呼んでいました。呼び方で世代が分かれるモデルですね。マテリアル使いも特徴的で、ガゼルは基本スエードベースが多く、サンバはレザーベースが多いですね。両モデルともに、多様なスタイルにハマる汎用性の高いシンプルなデザインと豊富なカラーバリエーションが人気ですね。

–––スーパースターはどうでしょうか?
僕ら世代は1980年代、90年代のフランス製のスーパースターが輝いていた世代。下北沢のヴィンテージスニーカーショップ、ソーマさんで見るフランス製のスーパースターは、現行のヴィンテージ加工で再現された物とは、また違った良さがありますよね。大衆向けではなく、本物試行の客層に向けて究極にこだわったスーパースターのリリースなどがあったら嬉しいですね。細かいディテールまで再現したり、メイドインフランスだったり、ファンが唸るような上質なレザーを使ったり、当時のシューズボックスを忠実に再現したり、シリアルナンバーも入れたり。常に変えてしまうありがたさもありますが、一度リセットして、そんなスペシャルなモデルを提供するモデルに方向転換する時期が来ているかも知れません。僕の中のスーパースターは、今も昔も変わらず、そんな位置付けの特別なスニーカーです。
 
atmos BLUE Omotesando
東京都渋谷区神宮前4-29-4 Barbizon78
03-6438-9445
https://www.atmos-tokyo.com/brands/adidas

 

adidas Originals × atmos
GAZELLE 85
アディダス オリジナルスが誇る名作、ガゼル。1966年にトレーニングシューズとして誕生し、その後、1980年代中盤にクラシカルなガゼルが復活。ミュージシャンやアーティストが着用したことで、ストリートでも人気モデルになった。本モデルは、ブラックで統一したアッパーに履くことで深みが出るレザー素材を使用し、アトモスブルーをアクセントにプラス。スリーストライプス、そしてクラシックなTトウを合わせて、タイムレスなスタイルにまとめている。17,600円
 
 



 
About
adidas Originals
SAMBA、GAZELLE、SUPERSTAR
Katsufumi Tokunaga(soma)
Interview
 

徳永勝文 / ソーマ オーナー
 
–––今、ヴィンテージスニーカー市場におけるアディダス オリジナルス、サンバの状況を教えてください
そもそもソーマ全体の中でアディダスが半分ぐらいで一番多いんです。中でも今一番注目されて売れているのはサンバですね。若い世代の人達は口癖のようにサンバ、サンバ言っている感じです。その次が世界の都市名が付いているシティシリーズ。その後にスーパースター、キャンパスといった所でしょうか。大学生から20代半ば位までの若い世代はサンバ一択ですね。今、初めて買うアディダスがサンバという人も多いらしいです。スタイルとしては古着ミックスが多くて足元はサンバで。逆に30代、40代の世代は「なんでサンバ?」って感じですけど(笑)。白黒のモデルが当時の名前でユニバーサルって言うんですけど、今はサンバの名前で売っているみたいで、サンバの白黒を探してるって若い世代の人がお店に来て、ヴィンテージでは白黒はないよって。そのやり取りの会話が本当に多いですね。今のユニバーサル(現サンバ)の平均価格は29,000円から39,000円位。今、在庫が1足しかなくて、入荷すると状態が良ければすぐ売れる状態が続いています。

–––ガゼルはどうですか?
ガゼルを探しているというリクエストもあるんですけど、デリケートなスエード素材でヴィンテージ市場には良い状態のガゼルがほとんど残っていないんですよ。ゴムのラバーがコーティングして一周してるんですけど、それが割れることが多くて買って履いても壊れちゃう可能性が高い。そのリスクを考えるとキャンパスを勧めたりしています。今は全体的にクラシックなモデルが人気で、ランニング系がちょっと苦戦している感じでしょうか。

–––スーパースターの状況は?
ヴィンテージ市場では高騰していますね。50周年を迎えたり、ちょっと前にはスーパースター 82がリリースされたりして、スーパースター 82を履いて来る20代位の若い世代が増えましたね。それでフランス製のスーパースターを見て、やっぱりこっちだって(笑)、買っていく方が多い。50,000円位しますけど。メイドインフランスのデットストックは下手したら200,000円位するのもありますからね。その辺になってくると、基本的にはもう持っている方がストック用で買われたり、昔から買っている方がまた上がるから今買っておこう、みたいな感じですね。そんなスーパースターを購入する方は、年齢層が広くて20代から60代位の方もいます。ヴィンテージは有限なので、状態の良いものは希少なので、今高いですけど、もっと高くなる可能性もあるので、悩んでいるぐらいだったら今買っておいた方がいいと思います。
 
ヴィンテージスニーカー専門店 
ソーマ下北沢
東京都世田谷区北沢2-33-6 飯嶋ビル202
03-3481-0307
https://www.instagram.com/somashimokitazawa/

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