Photo : Masataka Nakada(STUH)
Product Text : Hirohito Iso
Interviewer &Edit : Shin Kawase

Another face that represents FILA,
WEATHERTEC release.
FILA 2023 Fall / Winter Selection

フィラを代表するもうひとつの顔、
1990年代にリリースされた
ウェザーテックが復刻

ついにフィラのウェザーテックが復刻された。日本でフィラといえば、多くのスニーカーファンにとってバスケットボールシューズやテニスシューズをイメージすると思うが、ニューヨークだとウェザーテックを挙げる人が少なくないかもしれない。前号に続き、フィラを代表するもうひとつの顔、ウェザーテックを特集する。

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WEATHERTEC
FILA 2023 Fall / Winter Selection

WEATHERTEC
¥11,000

機能重視でデザインされた、質実剛健、タフなルックで1990年代のラッパーたちからも支持されていたウェザーテックが今季登場。武骨な表情が魅力のオールブラックや、アウトドアブーツ定番のウィートカラーで仕上げ、トゥなどのアッパーの一部にラバー素材を使用することで、耐候性、耐久性をしっかり確保。アウトドアはもちろんストリートでも履いてほしい、“フィラ”の別の一面を知ることができる名品。

 

About WEATHERTEC

Hisataka Mori(Kinetics)
Interview

森 久貴 / キネティクス ディレクター

–––ウェザーテックの思い出を教えてください
キネティクスで働くようになった2008年に大好きなウータンクランとのコラボレーションモデルが発売されて、その時はじめてウェザーテックの存在を知りました。それで掘ってみたら結構鋭めのラッパーが履いていたりして、ヒップホップとの関わりが深かったんです。当時、キネティクスでの販売はありませんでしたけど、すぐに渋谷のインポートショップでウィートカラーを購入しました。その後にグレーもリリースされたのでグレーもすぐに買って。キネティクスの店頭に立っている時もクラブに遊びに行く時もよく履いていました。ウェザーテックってアッパーのつま先部分がラバー素材で防水仕様になっているんですよ。クラブに行くと靴を踏まれたり、ビールをこぼされたりするんで(苦笑)、クラブに行っても汚れない靴って本当に貴重で公私ともにボロボロになるまで、めちゃくちゃ履いた思い出があります。

–––他ブランドにはない、ウェザーテックの魅力とは?
ブーツのイメージがなかったフィラから、このウェザーテックが登場したことにすごくインパクトがありました。当時はヒップホップやBボーイなどのストリートカルチャー的な要素が強い時代だったので、イナタさはあるけどティンバーランド履くより、こっちの方がデザイン的にもかっこいいと思って履いてた記憶がありますね。値段も1万円前半ぐらいでティンバーランドよりも安くて、軽いし防水機能もある。そしてちゃんとヒップホップカルチャーやストリートカルチャーに紐づいている所が魅力だと思います。

キネティクス原宿店
東京都渋谷区神宮前1-12-7
03-5413-6625
kinetics-tokyo.com/

 

Eiatsu Ihara(UPTOWN Deluxe)
Interview

伊原栄厚 / アップタウンデラックス オーナー

–––ウェザーテックの思い出を教えてください
2007年から2008年位にかけて買い付けでよくニューヨークのハーレムやクイーンに行っていた時期があるんです。当時はBボーイブームでスニーカーショップの店員さんがよくウェザーテックを履いていました。ダボダボのデニムとパーカー着て。フィラってウータンクランなどのヒップホップとの繋がりが深いだけじゃなく、ギアとして履いている姿を街中で見かけました。ウェザーテックは防水機能もあるから雨や雪でも心配ないし、ティンバーランドは高価なので、それより安くてスニーカーライクなウェザーテックが手に取りやすく、ニューヨークの人達の思い入れも深かったのだと思います。僕個人は1994年、1995年の雑誌に載っていたので知ったんですけど、実際に購入したのは2008年のウータンクランとのコラボレーションモデルですね。アップタウンでも販売していたし、個人的にも欲しくて3カラー全部買いました。

FILA×WU-TANG CLAN WEATHERTEC(2008)
Personal effects by Eiatsu Ihara(UPTOWN Deluxe)

–––他ブランドにはない、ウェザーテックの魅力とは?
軽いし、生活防水機能もあるし、見た目もかっこいいのに価格も安い。さらにヒップホップカルチャーが乗っかって、ギアとして認められ、ニューヨーカーの生活の一部になった。そういう靴ってみんなの思い出があるからアイコンとして残っていくし、復刻されるのだと思います。復刻されるモデルは、その靴に対して思い出がある人たちが買ってくれるので、そういう要素がほぼ全部詰まっているのがウェザーテックの魅力じゃないかと思います。

アップタウンデラックス 福岡店
福岡県福岡市中央区大名1-1-2-2
092-725-3333
uptowndeluxe.co.jp

 

Rio Tayama(atmos)
Interview

田山理央 / アトモス バイヤー

–––ウェザーテックの思い出を教えてください
2008年にリリースされたウータンクランとのコラボレーションモデルが衝撃的でした。単純に靴としてかっこよくて、さらにウータンクラウンの黒と黄色のロゴが入っていて。ブログで見て探しに行ったんですけど、数も限られていたようで、どこも売り切れで買えませんでした。フィラといえば、バスケットボールシューズのイメージしかなかったので、とても驚いたことを覚えています。なので、思い出と聞かれたら「欲しかったけど買えなかった残念な思い出」になりますね。でもまさか、15年後にバイヤーとして取り扱うことになるとは、とても不思議な感じがします。

–––他ブランドにはない、ウェザーテックの魅力とは?
1990年代にリリースされたアウトドア用のトレッキングブーツなんですけど、ウェザーテックみたいなものって他ブランドにありそうでないんですよね。単純にかっこいいだけなくて、見た目はすごく重そうに見えるけど、とても軽い。あと、価格もリーズナブルで11,000円。このクオリティの靴がこの値段で買えるのもとても魅力的ですね。

FILA 原宿
東京都渋谷区神宮前4-31-2-1F
03-6820-9674 
www.atmos-tokyo.com

 

WEATHERTEC THA JOINTZ
¥13,200

大阪を中心に活動するヒップホップユニット、THA JOINTZとのコラボレーションモデル。ラバー、スエード、ハラコ、PUと、それぞれ質感の異なる素材をブラックで統一することで、奥行きのある表情を演出。また、コラボの証として、かかととインソールに“THA JOINTZ”のロゴをあしらっているほか、シルバーのシューレースや白いステッチのコントラストなど、さりげないディテールワークも秀逸。アトモスとフィラ直営&公式サイトでのみ展開。

 

WATERSEDGE WP
FILA 2023 Fall / Winter Selection

WATERSEDGE WP
¥13,200

時代を超えた存在感が魅力のウォータースエッジブーツ。アメリカ市場で愛されていたワークラインコレクションからの逸品は、無骨さと快適さを兼ね備え、秋から春まで3シーズン活躍するタフさも魅力。加えて防水仕様なので、過酷なストリートの環境でも快適さをキープする。ハイカットとミッドカットがラインナップされ、ウィートカラーのほか、モードな印象のモノトーンカラーも好印象。

WATERSEDGE WP ¥13,200、WATERSEDGE WP LOW ¥12,100

OAKMONT TR DIAL
¥14,300

テクニカルな見た目が印象的なオークモント TRダイヤルは、90年代に展開したフィラのアーカイブをもとにデザイン。アウトドアスタイルとランニングスタイルを融合し、ダイヤル式のレーシングシステムの採用でフィッティングも簡単。ソールはラギッドなパターンなので、雨の日や凹凸のある地面でも確実なグリップを生むなど、機能性とスタイルを両立。ストリートカジュアルから日常のアウトドアスタイルまで幅広いシーンで活躍する。

FILA CHERISH THEIR ITALIAN DNA
FILA Tennis masterpiece is finally reprinted
2024 Spring / Summer

1985年にリリースされたテニスシューズの名作、フィラ オリジナルテニス LXが2024年春夏コレクションで復刻される。オリジナルテニス LXといえば、2019年4月、フィラ発祥地のイタリアを訪れ、ビエラのオフィスとフィラ博物館を取材した時に大切に保管されていた。そのフィラ オリジナルテニス LX はなんと、1985年に発売された日本製のテニスシューズ、フィラ オリジナルテニス LXだったのだ。
Photo : Daiki Suzuki

Original Tennis LX(2024)

MINI SHOES MASTER
“FILA CHERISH THEIR ITALIAN DNA !(2019年5月:非売品)

フィラがイタリアに創業したのは1911年のこと。ミラノから車で1時間半ほどの距離に位置するビエラでフィラ兄弟がスタートさせた。現在の本社機能は別の地に移されているが、ビエラには過去の膨大なアーカイブを収蔵するアーカイブスペース、フィラ博物館が設けられ、同社のDNAを受け継ぐのと同時に、デザイナーたちのインスピレーションの場としても活用されている。

館内にはオリジナルテニス LX をはじめ、1990年代にリリースされたオリジナルのディスラプターなど数多くのシューズが保管され、当時のデザイナーが手描きで描いた貴重なデザイン画やシューズの設計図までも収蔵されていた。このアーカイブから約40年の時空を超え再現されたオリジナルテニス LXが登場する。今から2024年の春のリリースが楽しみだ。

Original Tennis LX OG(1985)

Original Tennis LX(2024)

INFORMATION
フィラ カスタマーセンター 
0120-00-8959
www.fila.jp/

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