Photo : Kazumasa Takeuchi (STUH)
Edit & Text : Shin Kawase
CONVERSE ADDICT 10th ANNIVERSARY
Past, Present, Future
～10年の軌跡と今、未来～
ファッションコンシャスな人をも魅了するコンバース究極のシューズラインとして、10年前に誕生したコンバース アディクト。スタート当時、高額の値段設定とスニーカーショップには流通しないという販売方法など、何もかもが規格外でセンセーショナルだった。今では半年に一度リリースされるハイエンドラインとして定着している。アディクトの生みの親であるミスターコンバースの高瀬英次郎氏に10年の軌跡と今、未来について聞いた。
About “CONVERSE ADDICT”
Past, Present, Future
Eijiro Takase (CONVERSE FOOTWEAR)
Interview
高瀬 英次郎 （たかせ えいじろう） / コンバースフットウェア企画部 部長
コンバースフットウェア（株）企画部 部長。1999年入社後、営業、マーケティング、企画、開発を経て2017年より現職。インラインモデルから、コラボレーションモデル、コンバース アディクト、メイド・イン・ジャパン シリーズ、タイムライン、アヴァン コンバースなど全てを手掛けた日本のミスターコンバース。
About Past （過去）
–––そもそも10年前にアディクトを企画した理由を教えてください
オールスターが販売規模を拡大していく過程において、コモディティ化、陳腐化という負の側面を意識するようになり、それらを打開する目的で、フットウェアのハイエンドラインとして立ち上げました。
–––企画当初のコンセプトは？
「進化するヴィンテージ」です。
–––それは今でも変わりませんか？
はい、変えていないです。
–––スタート前（2007年位）のコンバースとスニーカーマーケットの状況を教えてください
当時は特にナショナルブランドの価格競争が激化しており、コンバースも主力商品のオールスターを中心に廉売（通常より安く売ること）の流れに巻き込まれていたと記憶しています。
–––スタート前、会社内での評判はどうだったのでしょうか？
「ふ～ん」的な評判でしたね（笑）。
–––当時は画期的な高額な価格設定と限定した販路でしたが、勝算はどこにあったのでしょうか？
「オールスター レトロ」というアディクトの前身ともいえる商品が過去にありまして、そのモデルでのコラボのオファーをセレクトショップ等からポツポツいただいていたことが一つの判断材料になっていたと思います。あとは勢いですかね。
–––今までに一番好セールスだったモデルは何ですか？
ゴアテックスを搭載した、チャックテイラー キャンバス ゴアテックスの売れ行きが一番早かった印象があります。
CHUCK TAYLOR CANVAS GORE-TEX® HI
–––今までで一番高額なモデルは？
フランスの老舗タンナー、デュプイ社のカーフレザーを使用したジャックパーセル レザーです。価格は税抜で32,000円でした。
JACK PURCELL LEATHER
–––今までで一番話題になったモデルは？
11月にワンスター ローファーを発売予定なのですが、これまで数多くの復刻要望をいただいていた同モデルをコンバース アディクトの10周年を機に満を持して展開するということもあり、発売前ながらメディアやバイヤーの皆様からかつてない程の良いリアクションをいただいています。
ONE STAR® LOAFER
–––個人的に一番思い出に残っているモデルは？
初代モデルのチャックテイラー キャンバス ハイ（ナチュラル）です。
CHUCK TAYLOR CANVAS HI （NATURAL）
–––作り手として渾身の一足（完成度が高い）といえば、何でしたか？
同じく初代モデルになります。これが出来たことで今があると思っています。
About Present （今）
–––10周年を迎えたコンバースアディクトの最新作を紹介してください
ワンスター ローファーは、90年代前半に発売されたモデルをベースに作り込みました。当時のシャープなシルエットを再現しつつ、クッション性、フィット性に優れたオーソライトとスポンジラバーの2層構造による新たなインソールや防滑性と耐摩耗性に優れたビブラムソールを採用しています。更なるスペックアップで美しく機能的に昇華したモデルです。（11月10日発売）
CONVERSE ADDICT 2018 HOLIDAY COLLECTION
ONE STAR® LOAFER
Color : navy
Uppe r: Suede
￥22,000+tax
Release on November 10
–––2つ目のモデルを紹介してください
アディクトのオリジナルスペックを搭載したチャックテイラー キャンバスHIのシーズナルカラーです。ハイカットでは初となるレッドカラーを採用しました。（10月10日発売）
CONVERSE ADDICT 2018 HOLIDAY COLLECTION
CHUCK TAYLOR® CANVAS HI
Color : Red
Upper : Canvas
￥16,000+tax
Release on October 10
–––3つ目は、コラボレーションモデルですね
はい、2012年以来のNIGO®氏とのコラボレーションになります。ヴィンテージスタイルのファスナー、フックレスを採用した前回のモデルをベースに、NIGO®氏が手掛ける“HUMAN MADE ®”（ヒューマン メイド）のオリジナルグラフィックのカモフラージュ柄をアッパーに用いたモデルです。（10月10日発売）
CONVERSE ADDICT 2018 HOLIDAY COLLECTION
CHUCK TAYLOR® NIGO® Z HI
CONVERSE ADDICT by NIGO®
Color : Camo
Upper : Canvas
￥25,000+tax
Release on October 10
–––最後のモデル、4つ目もコラボレーションモデルですね
N.ハリウッドの2018年秋冬コレクションと連動したアイテムです。80年代後半にリリースされたニーハイモデルのアッパーにスエードを、タンにはキャンバスを用いたブラックモノクローム仕様にしています。取り外し可能なファスナーテープを付属したワークブーツのようなチャックテイラーに仕上げました。（10月10日発売）
CONVERSE ADDICT 2018 HOLIDAY COLLECTION
CHUCK TAYLOR® SUEDE NH KNEE HI
CONVERSE ADDICT × N.HOOLYWOOD
Color : Black
Upper : Suede/Canvas
￥28,000+tax
Release on October 10
–––10年経ちました。アディクトを購入する層に変化はありますか？
性別、年齢、国籍等、徐々に広がってきていますね。
–––10年経った今でもアディクトが支持されている理由は何だと思いますか？
良くも悪くも頑固で立ち位置がブレないことではないでしょうか。
–––アディクトで一番大切にしていることは何ですか？
作り手が履きたくない靴を作らないことです。
About Future （未来）
–––今後のアディクトの展開、予定を教えてください
基本スタンスは守りつつも、新しいモデルの開発や新たな仕掛けにも積極的に着手していきたいと考えています。
INFORMATION
コンバースインフォメーションセンター
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