Photo : Yuta Okuyama(Ye)
Edit&Text : Shin Kawase

le coq sportif who returned to the origin
2022 Spring/Summer
“The GAME CHANGE”

本誌最新号でも紹介したが、ルコックスポルティフが生まれ変わる。“The GAME CHANGE”をキーワードに新たなスタートを切った。ルコックスポルティフの担当者曰く「コロナ禍によるライフスタイル、価値観の急激な変化に大量生産・大量消費の時代は終焉し、本当に価値あるブランドのみが勝つ時代になる。そのための大変革」。ユーザーターゲットから販売店舗、プロダクトの仕様に至るまで、原点回帰した新生ルコックスポルティフを取材した。ウェブスペシャルでも特集する。

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80s ATHLETIC PACK

RGT 80s (OG Color)
¥9,350

QUARTZ 80s (OG Color)
¥8,250

エイティーズ アスレチック パックは、新生ルコックスポルティフを代表するメインモデル。“RGT 80s”(アールジーティー エイティーズ)は、1980年代にリリースされたテニスシューズのアーカイブからインスパイアしたコート系シューズ。“QUARTZ 80s” (クオーツ エイティーズ)も1980年代にリリースされたランニングシューズのアーカイブから着想を得たレトロランニングシューズタイプのモデルになっている。各モデルとも、トリコロールとヴィンテージタイプの3色展開。エイティーズ アスレチック パックは、新生ルコックスポルティフを代表するメインモデル。“RGT 80s”(アールジーティー エイティーズ)は、1980年代にリリースされたテニスシューズのアーカイブからインスパイアしたコート系シューズ。“QUARTZ 80s” (クオーツ エイティーズ)も1980年代にリリースされたランニングシューズのアーカイブから着想を得たレトロランニングシューズタイプのモデルになっている。各モデルとも、トリコロールとヴィンテージタイプの3色展開。

80s ATHLETIC PACK

RGT 80s (Tricolor)
¥9,350 

QUARTZ 80s (Tricolor)
¥8,250

 

About The GAME CHANGE le coq sportif
About “80s ATHLETIC PACK”
Interview

新生ルコックスポルティフの象徴となるエイティーズ アスレチック パック。アーカイブの雰囲気とブランド背景を想起させる本パックは、トレンドの1980年代から着想を得たアーカイブモデルを中心とした限定版パッケージ。販売はミタスニーカーズと、エービーシー・マートグランドステージ、デサントジャパン公式オンラインストアのみの限定展開となるそうだ。その両店舗のキーマンに話を聞いた。
(インタビュー取材:2022年2月)

About le coq sportif
Shigeyuki Kunii (mita sneakers)
国井栄之 / ミタスニーカーズ

–––新生ルコックスポルティフの構想を聞いた時の率直な感想を教えてください
原点回帰という感じですかね。靴屋よりもセレクトショップでモンペリエとかを展開されていた2000年初頭の頃の。僕らは、2013年のエウレカ復刻のタイミングで本腰を入れてスニーカーヘッズに提案し始めたので、ある意味このタイミングでの大きなマーチャンダイジングの改変は、ブランドにとっても僕たちにとっても新たな挑戦だと思います。今回はエービーシー・マートグランドステージと共に提案させて頂くんですけど、ひとつのブランドを介して、日本中の誰もが知っているビッグストアと、コアなスニーカー好きだけが知っている街の小さな靴屋が連携するってすごく稀なことだと思います。こうして一緒に提案できるのも以前から親しくさせて貰っている寺田くんが担当窓口っていうことも大きかったです。

–––エイティーズ アスレチック パックの取扱いを決定した理由は何でしょうか?
一番は、僕らが一番苦手としているシルエットだったという所です(苦笑)。「パトリックやオニツカタイガーのようなシルエットのスニーカーってどういうお客さんがミタで買っていくのですか?」ってよく質問されるんですけど、僕もその人物像があまりバシッと思い浮かばなくて。でも昔から取り扱っていて結構な販売実績があるので、絶対的なリピーターさんが付いているんですけど。僕らからどういう風に提案したらいいか、イマイチ掴みあぐねています。だから、パトリックやオニツカタイガーは「売っている」というより、ブランド力で「売れている」だけだと感じています。そのため、新生ルコックは「売っていく」という作業をちゃんと一緒に足並み揃えてやってみたかったしチャレンジしたいと思いました。

–––エイティーズ アスレチック パックのプロダクトの評価を教えてください
ルコックチームにフィードバックするという形で企画参加させてもらったんですけど、始めから汎用性と実用性に長けたものを作ろうってことがテーマでした。その汎用性と実用性っていう言葉を並べた時に、絶対に守らなくちゃいけないボーダーが「販売価格」でした。僕の場合、そこ取っ払ってみたいな企画が多いんですけど(苦笑)、販売価格ありきで物事が進んでいったので、普段の僕のメーカーさんとの話し合いの中では本当に珍しいパターンでしたね。そのお陰で、オーセンティックでありながら、エンゲージメントの高いシューズが完成したと思います。

80s ATHLETIC PACK
RGT 80s (OG Color) / QUARTZ 80s (OG Color)

80s ATHLETIC PACK
RGT 80s (Tricolor) / QUARTZ 80s (Tricolor)

–––新生ルコックスポルティフの魅力を一言で言うと?
コンフォータブル(快適)っていうのが一番適切ですかね。タウンユースで履く分には、快適に履ける機能性が充分に担保されていますし、ユーザーフレンドリーな価格設定でもあるので、販売する方も自信を持ってお勧めしやすい。スニーカーマーケットの中でメインの時流とは違うところにいるとは思うけど、トレンドの流行り廃りじゃない所に置けるコンフォータブルシューズというのが魅力だと思います。

–––他ブランドと比べてルコックスポルティフの優れている所は?
ルコックスチームスタッフのコミュニケーション能力ですかね。コラボレーションモデルは自分たちで手を加えているから意見もいいますけど、インラインモデルのこういう普通の靴でちゃんとディスカッションして臨むってことはほとんどないので。貴重な体験になりましたし、スタッフの優秀さを改めて実感できました。作り手の顔が見えているっていうことは、出来上がってくるモノを自分の中でちゃんと消化して皆さんに紹介できるってことなので。

–––新生ルコックスポルティフの想定されるコンペティターは?
僕は他ブランドではなく、逆にルコックスポルティフのフェミニンスタイルだと思っています。コート系のローランや、時代にフィットしたモデルが充実しているので。

–––ミタスニーカーズにとって新生ルコックスポルティフはどんな存在になると思いますか?
僕をはじめミタスニーカーズのスタッフが新たな発見につながる存在になってもらいたいと思っています。「売れてます」から「売ってます」と胸を張って言える存在のブランド。皆さんがどういう所に魅力を感じてくれたかという理由を理解し、ブランドアイデンティティを明確にしていく、そのきっかけになればいいと思います。

 

About le coq sportif
Masahide Terada (ABC-MART GRAND STAGE)
寺田勝英 / エービーシー・マートグランドステージ

–––新生ルコックスポルティフの構想を聞いた時の率直な感想を教えてください
ウィメンズはセールス的にも好調で、特に主婦層とかにすごく信頼が厚いんです。ファッション的な所だけじゃなく、履き心地も支持されているブランドです。メンズは近年、ナイキ、アディダスなどの層と闘ってきた所があったと思うんですけど、新生ルコックスポルティフは全体感として、今、ウィメンズで支持されている層にメンズもぶつけていくと。そこには大きな可能性があるかなと思いました。スポーツブランドというよりは、ラコステ、フレッドペリーなどのヨーロッパブランドのひとつとして。今回新しい取り組みとしてミタスニーカーズとエービーシー・マートだけの限定展開ですが、国井さんもよく知っている仲なので、それぞれのステージで一緒に取り組むことになりました。

–––エイティーズ アスレチック パックの取扱いを決定した理由は何でしょうか?
非常に分かりやすいコンセプトだと思ったからです。アーカイブの雰囲気があって、ヴィンテージ感があるモデルもあるし、フランスの象徴であるトリコロールもある。価格帯、デザイン、プロダクトのクオリティなど、非常にバランスがいいモデルになっていると思います。

RGT 80s (OG Color) / RGT 80s (Vintage Color)

QUARTZ 80s (OG Color) / QUARTZ 80s (Vintage Color)

–––エイティーズ アスレチック パックのプロダクトの評価を教えてください
正直、この価格でこのクオリティは素晴らしいと思います。世界的な資材の高騰とかもあって、生産コストが高くなっている現状で企業努力の賜物だと思いますね。

–––新生ルコックスポルティフの魅力を一言で言うと?
お客さまから見ると、すごく新しく斬新だって感じではないと思いますが、我々のプロダクト目線でいうと、ヴィンテージ加工など懐かしい感じのいい雰囲気に仕上がっているのに履き心地も追及されていて、プロダクトとしてのトータルバランスがすごく優れていてクオリティが高いんです。あんまりスポーティーになり過ぎずに、上品な大人のスニーカーって感じが魅力ですかね。

80s ATHLETIC PACK
RGT 80s (Vintage Color)
¥9,350

80s ATHLETIC PACK
QUARTZ 80s (Vintage Color)
¥8,250

–––他ブランドと比べてルコックスポルティフの優れている所は?
スポーツブランドとしてのしっかりした歴史と実績があるのにブランドのイメージがすごく上品な所。近年はゴルフでもすごいですよね。ウィメンズの認知度が抜群に高いというのは、すごく高いポイントだと思います。トレンドはやっぱり、常にウィメンズファーストで始まってくるケースが多いので。

–––新生ルコックスポルティフの想定されるコンペティターは?
やはり、ラコステ、フレッドペリー、パトリックとか、その辺のブランドですかね。

–––エービーシー・マートグランドステージにとって新生ルコックスポルティフはどんな存在になると思いますか?
そうですね…。今のスニーカーマーケットって、すごく偏った感じっていうか、フラットな目線でシューズを選ぶということが結構難しくなってきているのを実感しているので、ふらっとお店に来て「これいいね」と言って買っていかれるお客さまって貴重だなと思うんです。そういったフラットな目線で見たときに選んでもらえる安定感のある存在。女性の人気も合わせて、男性にも安定した人気があるブランドのひとつになってほしいと思っています。

ABC-MART GRAND STAGE
https://gs.abc-mart.net/shop/

About le coq sportif
1882年に誕生したフランスで最古の総合スポーツブランド、ルコックスポルティフ。フランスの国鳥、鶏(ニワトリ)を象徴することを許された老舗ブランド。その特筆すべき点は、多くのトップアスリートから高い支持を集めたのはもちろん、他ブランドにはないデザインテイストと独特なカラートーンで、世界各国のアーティストやファッショニスタなど、ストリートカルチャーシーンをリードしたキーマンにも愛されたことだ。具体的には米国のラッパー LL・クール・Jが、1987年に発表した“I Need Love”のムービーで全身にルコックを着たことで反響を呼び、1990年代前半にヒップホップ、ストリートシーンでルコックスポルティフが支持される礎を築くこととなった。同じく1987年に誕生し、長い沈黙を破って2013年に日本で復刻されたのが、エウレカである。当時レディースの展開はあったが、メンズでは約10年間ほとんどリリースがなく、日本の市場から姿を消していた。そのエウレカ復活の共同プロジェクトに名乗りを挙げたのがミタスニーカーズの国井栄之氏だった。その後、スニーカー市場でも息を吹き返し、日本を代表するスニーカーセレクトショップの店頭に並ぶまでに復活した。そして2022年。また新たな境地を求めて羽ばたき始めたフランスの不死鳥に期待したい。

 

le coq sportif

CRÊTE
CRÊTE MO ECCO

フランスで最古のスポーツブランドとして、 フレンチヴィンテージと実用性を兼ね備え、「普遍性」をテーマとして生まれ変わったモンペリエが登場。先人の知恵にインスパイアされたトレンドにも左右されない永続的なデザインと、サスティナブルを意識したエコーレザーを採用。過去の最高傑作がルコックスポルティフのフラッグシップコレクション、CRÊTE(クレテ)の新たな顔として君臨する。

CRÊTE
CRÊTE MO ECCO
¥24,000

CRÊTE はフランス語で「とさか」を意味し、まさにルコックスポルティフの頂点に立つ クレテMOエコ。新生モンペリエは、古き良きフランスにフォーカスを当て、フレンチヴィンテージをインスピレーションに、多様化するデイリーライフの様々なシーンで役立つよう、実用性を兼ね備えながら上品にモダンに仕上げられた一足。

靴全体のシルエットを決めるラスト(足型)は、1970年代のクラシックをテーマに再設計され、ヒールスタビライザー+カットEVA + ラバー構造。アッパー素材には、世界一のタンナーと称されるエコーレザーの“NEO NATURE”(ネオ ネイチャー)を採用している。

アッパーのベジタブルタンニングによる皮革は、植物性の鞣し成分と、慎重に選ばれた成分だけが使われている特別なもの。5,000 年以上続く伝統的なこの鞣しの手法は、タンニンが厚い生皮に浸透し皮革になるまで、20~30 カ月かかり、ようやく天然色の堅ろうで丈夫な皮革となる。経年変化を楽しみながら、自分だけの特別な一足として付き合える。

CRÊTE MO ECCO
SIMPLY TAUPE, VAPOR BLUE, SHALE
¥24,000

CRÊTE MO ECCO
SHADOW (ESTNATION Limited Color)
¥24,000

INFORMATION
デサントジャパン株式会社 お客様相談室
フリーダイヤル 0120-46-0310
https://store.descente.co.jp/lecoqsportif/
@lecoqsportif_sneaker

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