Photo : Erina Takahashi (Interview) , Kazumasa Takeuchi (Product)
Edit & Text : Shin Kawase

New Balance "Year of 9’s"
99X Series Special
About M990 v5

ニューバランスから
待望のM990 v5が登場。

2016年にリリースされ、大きな話題を呼んだニューバランスの990番代シリーズ“M990 v4”。その5代目となる“M990 v5”が4月27日(土)に発売される。990番代シリーズといえば、1982年に100ドル(当時1ドル=280)と言う価格設定で衝撃的なデビューを飾って以来、多くのニューバランスファン、スニーカーファンに愛され続ける名品番。その詳細を知るためにニューバランス ジャパン代表の久保田伸一社長を取材した。

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Shinichi Kubota (New Balance Japan President)
Interview

ニューバランス ジャパン
代表取締役社長 久保田伸一

ニューバランスの会長が承認しないと発売できない
唯一のシューズが990なんです。

–––現在、多種類のカテゴリーが存在する中で、ランニングカテゴリーはどんな存在ですか?
今では色々な分野のスポーツを手掛けていますが、ニューバランスはランニングシューズから始まった会社であり、パフォーマンス、ライフスタイルのカテゴリーを含めて、ランニングシューズで世界ナンバーワンになる目標は変わっていません。なので、ニューバランスで一番重要で大切なカテゴリーがランニングカテゴリーになります。ランニングがブランドの看板を背負っていますし、人員、予算、テクノロジーの開発などもすべてにおいてランニングが一番です。

–––99Xシリーズ、そして990とはニューバランスにとってどんな存在ですか?
本当に特別な存在ですね。ニューバランスの会長が承認しないと発売できない唯一のシューズが990なんです。だから担当するチームも大変です。ニューバランス社内にも会長のニーズに対応できるスタッフは数人しかいないですし、会長と直接話をしてコミュニケーションを取りながらやっているので。会長にとっても990だけは特別な存在で、自分がいいと思わないと絶対に世に出さないし、選ばれた人間にしか作らせない。毎回、開発やデザインを何度も何度もやり直して相当な作り込みをしているんです。それだけ苦労して出来上がったシューズを社外の人に見せると「あまり変わってないね」とよく言われるんですけど(苦笑)、発売に至るまでに目に見えない作り込みが相当な回数なされています。だからリリースのスケジュールも決まってなくて、会長自身が納得するものが出来上がって初めて発売が許される。逆にベーシックでタイムレスなモデルなので、2年、3年遅れようが世の中のトレンドに関係なく、今なお続けられていると思っています。

–––99Xシリーズは、最新のランニングシューズですが、なぜライフスタイルカテゴリーなのですか?
今はライフスタイルカテゴリーとなっていますが、開発はパフォーマンスとライフスタイルの両方のチームが一緒になってやっています。消費者は今、カテゴリーに境目なくシューズを選んでいる時代じゃないですか。そこで、より多様化した消費者に対して、より細かい対応やサービスができるのがライフスタイルなのでカテゴリーを移しました。幅広い消費者に色々な履き方をしてもらえればと考えて、より販路が広いライフスタイルカテゴリーとして流通させているんです。

–––好評だった2016年の“M990 v4”と、“M990 v5”の違いについて教えてください
相変わらず高いレベルの履き心地を保ち、990特有の履き心地を持っています。990の履き心地の最大の特徴が、スリップラスティング(袋縫い)と言って、最終的な吊り込みがアッパーとソールを縫ってからくっつけているんです。これは初代990からずっと続いています。これが足を包み込むホールド性、足馴染みのいいフィット感になる。すごくコストが掛かるのですが、これには今でも断固としてこだわっていますね。これが根本としてある上で、あとは細かいソールパターンの修正によるフィット感の向上だったり、アウトソールのコンパウンドを調整してより良いクッション性を実現させたり…。本当に地味なアップデートですが細部に渡って修正されていて毎回確実に進化しているんです。それを可能にしているのは、今まで培った技術ももちろんですが、アメリカの自社工場でこだわった商品作りができる環境が大きいですね。

––– “M990 v5”を一言で表現するなら、どんなシューズですか?
トレンドに左右されないタイムレスな靴。安心感という本当の意味でのタイムレス感を唯一表現できるのが990なので。もちろん、これで走ってもいいですし、ウォーキングでも、普段履きでもいい。年配の方でも若い世代の方でも性別にも関わらず、エイジレスで誰にでも履いてもらえたらいいと思っています。人それぞれが考える履き方で自由に履いてもらえたら990の良さが出てくるんじゃないかと思います。性別、年齢、用途は関係なくオールラウンドで履いてもらえたら本望ですね。

–––久保田社長は990への個人的な思い出はありますか?
990番代シリーズはニューバランスを代表する品番です。ニューバランスといえば、990番代シリーズだよね、と言われる所まで持っていきたいと思っていて、今年は、”Year of 9’s”(イヤーオブナイン)の年として世界中で語られています。私が初めて履いたスポーツシューズが、ニューバランスの320だったんです。それから1982年に発売された初代990を履いたら足を包み込む感じ、ホールド感が衝撃的だったんです。値段も3万円位して衝撃でしたけど(笑)。高校1年生の時でした。派手さはないけど誠実に真面目に進化させているのが990番代シリーズなんですよね。だから、高校1年生の時に衝撃を受けた990と今の990 v5は基本的なホールド感は似ています。でも日々進化しているので、履き心地は全然違ったものになってますけど。37年間履いているけど、やっぱり990だなって感じる安心感はあるんです。そのタイムレス感を身をもって実感しているので間違いないなと思っています。

 

New Balance “Year of 9’s”
99X Series Special
M990 v5

M990 v5
WIDTH : D / 2E / 4E
M990 GL5 (GRAY)
¥28,000+tax

M990 v5
WIDTH : D / 2E / 4E
M990 BK5 (BLACK / SILVER)
¥28,000+tax

INFORMATION
ニューバランス ジャパンお客様相談室 
0120-85-0997

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